かわいすぎ!――「おじいちゃん、ゴハンよ」と中国語で呼びかけるヨウム
「鬼靈精大頭寶」という台湾のYouTubeチャンネルの動画がすっごく可愛かったので、ご紹介したいと思います。
登場するのは、大型インコ(ヨウム)の「大頭」。
この「大頭」、とてもはっきりした中国語の発音でしゃべります。
何はともあれ、先ず動画を御覧下さい。(『鬼靈精大頭寶』の「灰鸚鵡-大頭-阿公吃飯嘍~“我滴熱情~啊~阿公一把火”」より)
字幕の部分について、少し解説をします。
「阿公吃飯嘍~」(おじいちゃん、ゴハンよ~)
「阿公」というのは、台湾語(閩南語)で「おじいちゃん」という意味です。
「吃飯嘍~」(ゴハンよ~)の部分は中国語です。
このように台湾では「國語」(一般的に日本で「中国語」と呼んでいる言語)で話していても、その中に台湾語が混ざることがよくあります。
そんな「大頭」に対し、おじいちゃんが「還沒有」と答えていますが、「大頭」がしつこく何度も同じことを言うので、おじいちゃんがだんだんいらいらした口調になっていくところが面白いです。
そのうち、この「大頭」、なんと歌の一節を口ずさむのです。それが――
「我的熱情、啊~」(私の情熱、ア~♪)という部分です。
いやあ、なかなかいい喉ですね~(笑)
この歌を調べてみて、驚きました。原曲はなんと、「ザ・ピーナッツ」の「情熱の砂漠」(1973年)。
日本の歌謡曲ですか!
「情熱の砂漠」は日本語版の他に、中国語版「熱情的沙漠」があり、台湾出身で、台湾と日本の両方で活躍した歌手の欧陽菲菲が歌っています。
それだけではありません。台湾の代表的歌手の一人、庾澄慶(ハーレム・ユー)が、この歌をロックっぽくアレンジして歌っているバージョンもあります。
「大頭」が歌っているのは欧陽菲菲版ではなく、おそらく庾澄慶版です。(「大頭」は、ロックなのです!)
ちなみに庾澄慶は、日本でも一時期活躍した台湾出身の歌手・女優の伊能静の元夫です。
庾澄慶版の「熱情的沙漠」の動画はこちら(庾澄慶の公式YouTubeチャンネル『HarlemYuVEVO』より)。
「大頭」が歌っているのは、歌詞の冒頭の部分(動画の「0:44~」)あたりです。
おじいちゃんに相手をしてもらえない「大頭」、ひとり「熱情的沙漠」の一節を熱唱した後、独り言のように語り始めるのですが(しかも身振り手振り付き!)、その内容がもうかわいすぎ‼
以下、翻訳です。
「寶貝」(私の宝物:英語の「ハニー」のように、愛する存在に呼びかける言葉)
「啾」(キスの音の擬音:「チュッ」という感じ)
「握握手」(握手~)
「來~」(おいで~)
「乖乖~」(いい子、いい子)
「來~握握手」(おいで~握手~)
「謝謝您」(ありがとうございます)※なぜかいきなりお礼……誰に?(笑)
「寶貝乖乖~」(私の宝物、いい子いい子)
※他の動画も観てわかったのですが、以上の言葉は、「大頭」の飼い主である女性が「大頭」に向かって語りかける内容を真似ています。女性の声を真似ているから、「大頭」の声は高めで、やわらかいんですね。
と、その後また――
「阿公吃飯嘍~」(おじいちゃん、ゴハンよ~)
はは、「大頭」、しつこい!(笑)
実はわたし、鳥類はかなり苦手なのですが、この「大頭」のあまりのかわいらしさに、すっかりファンになってしまいました。
おじいちゃんにしてみたら、「いい加減にしてくれ」となるのかもしれませんけれどもね……。