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林檎的音楽生活

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YouTubeチャンネル「不老如若──不老人間ラヂオ」にて、Apple Music音源になる動画のための解説を中心に、音楽関連の自作記事を紹介します。 ※不老如若──斯くありたい…
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記事一覧

闘う偉大な指揮者と闘う宰相ピアニストの交響曲

フルトヴェングラーと交響曲──指揮者ゆえの苦悩  偉大なる指揮者である彼が、しかしなが…

【歿後120年】ドヴォジャーク3:颯爽たる青春と葛藤なる円熟の協奏曲

はじめに  その時代──つまり「ロマン派」期における「音楽が華」は、ヴィルトゥオーゾ的…

「禿山」三態と「船乗り大冒険」

 実のところ、極めて微妙なるポジションになるアニヴァーサリー・コンポーザーが存在する。生…

79年目の「終戦の日」に

 人という存在は常に顧慮自省と点検を求められる。それらを欠く未来というのはあり得ない。斯…

日曜作曲家&実業家「アイヴズ」1:慣用版と校訂版「二つの交響曲第二番」

 例えばドヴォジャークなる人などは、実に「作曲」を巡っては「誰かに師事」し徹底的にそれを…

生誕百周年「團伊玖磨」1

團伊玖磨生誕百年記念「交響曲第三番&第四番」  團伊玖磨と言えば、芥川也寸志そして黛敏郎…

【歿後120年】ドヴォジャーク2:畢生の名作「第七」三撰と「フス教徒」

 彼アントニーン・レオポルト・ドヴォジャークという人の「劃期」たるや概ね十年単位にて巡るように思えるのであるが、一番、二番の交響曲をものしたる1865年よりの凡そ十年を、彼アントンはヴァグネリアンとして送りつつ、なれど作曲家としては今一つ成功を勝ち得るには到らず、謂わば「雌伏の時」たるとて忍従を強いられる。それでも斯く十年にて、筆者は駄作と看做す三番、加えて初期の彼にてや漸々「ヴァーグナーが影響」より脱しつつあるやの四番たる二つの交響曲にてハプスブルク・オーストリア政府が奨学

【歿後120年】ドヴォジャーク1「青春の協奏楽と交響楽」【全4回】

「青春の街ズロニツェ」  プラハという街は実に小粋である。例えばカレル橋の傍であれ、旧市…

【悲劇か】戦争と音楽1──序章【娯楽か】

はじめに 「戦争」なる事象を巡り、さて我々は如何に考察すべきであろうや?──仮にそう問わ…