(読み切り小説)甘酸っぱい僕の鬼嫁
えっと、これは何、、?
出逢って10年の長き歳月を経て
ようやく勇気を出してプロポーズ💍
晴れて夫婦となった僕と彼女
嬉しくて狂喜乱舞な僕のスマホに
彼女は検討もつかないアプリを
勝手にインストールした📱
「どこでも鬼嫁といっしょ」
何かそんなゲームのタイトルあったような
てか、そもそも何をするアプリ?
「カウント・システム5000回設定完了」
、、、。
僕のスマホなのに
僕の疑問は置き去りにされ
何かが発動されたようだ💧
ああ、これね
節約するやつ、、みたいなもんかな?
これからは夫婦で色々頑張んなきゃだし
とりあえずあなたの大好きなビール🍺
それを飲む回数を制限させてもらいま〜す。
だって1番コスパ悪いんだもん(無情)
でね、このアプリはビールを飲む度に
正確にカウントされるようになっていて
あなたは生涯で5000回分🍺
つまりは5000杯しかビールが飲めないように
設定したから、ヨロシクね♡
屈託なく笑う彼女
悪意の無い悪鬼という言葉が頭をよぎった。
付き合ってた頃はとにかく彼女が可愛くて
大大大好き補正が掛かっていたけれど♡
実はとんでもない鬼嫁だったとは(泣)
その日から
「とりあえずビール🍺」
身に染み付いた口癖をひとたび放つと
美味しいビールと引き換えに
カウントの数字がどんどん増えて行く。
ああ、何てこった(泣)
こんなに可愛くて自慢の彼女が
まさかのケチ、、いや、もとい
倹約が趣味だったとは、唯一の誤算💰
会社の飲み会、宅呑みetc‥
ちびちびと惜しみながら飲み、ある日
結婚して25年目を迎えた冬の終わり
とうとうカウントが5000に達した!
さあて、今日からはビール断ち🍺
これからは健康寿命を意識した暮らし
始まり始まり〜
そうしてなるべくずうっと一緒に
元気に余生を歩みましょ♡
25年の歳月は
互いの目尻にシワなど刻まれ
それなりに歳を重ねたかもだけど
鬼嫁アプリのカウントのお陰で
あまり極端な不摂生をする事もなく
「ビールを減らす→お脂っこいやらしょっぱい
等の飲酒のお供を口にする機会が減る」
災い転じて光をなす✨
結果、確かに僕は歳の割に
健康診断の数値がすこぶる良かった。
ああ、そうか!
彼女は最初からこの事を見据えて
この変なアプリをインストールしたのか📱
僕は感慨深い気持ちで
鬼嫁アプリに目を落とす
カウント5000回の数字が誇らしげに映った✨
そうよ、感謝して頂戴!
大好きなあなたとずうっと一緒に居たいから
健康を意識して貰いたい一心で
心を鬼にして無茶振りしたの、、今までゴメンね。
何て可愛い!!
鬼嫁でも良いよ、君ならば。
何か、気遣ってくれてありがとう(照)
ううん、こちらこそ(照)
25年目にして僕らは互いを称え合い
ビールもといヘルシーな黒豆茶で乾杯した🍺
僕と彼女の仲良し健康寿命物語。
おあとが宜しいようで(笑)
補足)
黒豆茶好きなあなたへ送る
ヘルシーでラブリーな読み切り短編
という勝手なテーマで書いてみました📝
私自身、アルコール全般苦手なので
5000回という数字も25年目という目安も
とりあえず適当です、全然検討つかなくて(笑)
ちなみに生魚(代表的なお寿司)も苦手でして🍣
故にすべからく飲み会と名の付くものから
遠くに位置し暮らして来ました。
社会人ちょっと失格、でもらしさ大事!を
モットーに(笑)
ま、とにかく読んで頂き
ありがとうございます✨
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