【覚書】ホワイトデーいまどき？事情

息子が先日、ホワイトデーに友人とお菓子を交換するから、と言ってきた。
はい？
なぜにホワイトデーに？
バレンタインデーに交換するんじゃなくて？

「わからんけど、敢えてホワイトデーにお菓子交換するんやって」
そうなの？
敢えてって何なん。
「（友人の名前）からのリクエストで、チュロス作ることになったから」
はい？なんでチュロス？
てか、それ誰が作るねん。
そう、私が一緒に作るんです。
その友人くんは同じ部活で、我が家にも泊まりに来たことのある子。
チョコレートが苦手で和菓子が好き、という情報も聞いていたので、
「あいつにはひと口羊羹でいいやん」と言ったら、
「だってチュロスがいいって言うんやもん。（友人）はフィナンシェ作るらしい」
フィ、フィナンシェ？
そういえば前もクッキー作るとか言ってたな、あの子。
その子、サッカー部の部長もしていて、見た感じはイケメン男子の、
スポーツマンって感じなのだが…ほう…フィナンシェ。
そりゃチュロス作らなあかんか。

平日の、息子が部活から帰ってきてからの夜ご飯の後に、チュロスを作り始める…
なんだよ、何の苦行だよ。油って。揚げ物って。
チュロス、簡単って言いました？
揚げ物をご飯の後にするって片付けが大変なんだぜ？

私も昔こんなことしてたんだっけ。
バレンタインデー前日に、学校帰りに私の家で友達のKちゃんと一緒に
キッチンであれこれひっくり返して、チョコレートを作った覚えがある。
そう、トリュフだ。
お母さん…平日の夕方にキッチンを汚してそのままにしてごめんなさい。
今ならわかる…鬱陶しかっただろうなあ…。
初めて作ったトリュフは、当時好きだったサッカー部の３年生にあげた。
淡い思い出。
そうだ、ホワイトデーにはオルゴールをもらった。
確かサザンの曲が流れるオルゴールだったんだが、何の曲だったか忘れてしまった。
曲にもしかして秘密の合図があるのかもしれない、と散々悩んだ中学1年生の思い出よ。
曲には何の意味もありません。大体曲すら忘れている。意味謎あるはずがない。
でも、なんか男女が抱き合っているような絵柄？のオルゴールで
「これは…告白？」と数日悩んでいた記憶がある。
あのオルゴール…一体どこへ行ったんだろう。
先輩はそのまま卒業してしまい、高校で同級生と付き合い始めたと聞き、
あえなく撃沈。
若かったね。

そういえば、息子はバレンタインデーにもらったりはしないんだろうか。
私に言わないだけ？
いや形跡も全くないけどな。
え？チュロスがお返し？実は？
いや、タッパーに入れて行ったもんな。
そういえばあのタッパーまだ返ってきてないぞ。なぜだ…。
やっぱりお返し？実は？いや、あのタッパーはないよな。使い古しのタッパーでお返しはないわ。ほんでチュロスって。
うん。あれは友人と交換しただけに違いない。

手前味噌だが、うちの息子は可愛い。
しかし、やっぱりそれは手前味噌で、現実にはモテている様子は全くない。
やっぱり親バカかああああああああ。

ちなみに娘は毎年、ホワイトデーを目当てに
バレンタインデーには手作りチョコを私と作る。
いや、主に私が作る。
彼女は溶かしたチョコを混ぜているだけ。
材料を用意するのも、チョコを刻むのも、ナッツとかを刻むのも分量を測るのも混ぜるのも入れるのも冷やすのも片付けるのも全部私である。
が、それをパパに渡して、お返しをもらうのは娘である。
しかも娘は、ホワイトデーより前に、何なら２月中にお返しをパパにせがんでいる。今年はなんかプッシュなんとかっていうゲーム？を買ってもらい、その上カービィカフェに行った際にキーホルダーを買ってもらっていた。
そして、そのカービィカフェに連れていくのは私である。
土曜日の激混みだった大阪の地下鉄…。
何だろう…こうして書いていると恐ろしく腑に落ちない。
私は一体何をしているのか。
しかし、娘が嬉しそうにしていると、私もつい味方をしてしまう。
カービィカフェで「これとこれが欲しい」と二つ持ってきた時には、
「もう買ってもらったんやから一つにしときなさいよ」とそれは注意しているのか、買うことを促しているのかわからない諫め方しかできない。
心の中では「パパがいいって言うてるんならいいか」と思ってしまう。

そうしてホワイトデー当日、私には当然のことながら何もなかった。
ちなみにバレンタインデーの時には私が一緒に作ったであろうことも夫もわかっているはずだし、息子には「ママから♡」」と言って渡している。
こうして書いていると報われない感が満載だが、
今日も私は幸せである。