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【ドラマ感想】麒麟が来る

NHK大河ドラマ「麒麟が来る」

私は織田信長が好きだ。
歴女とまでは言えないけれど、歴史が好きだ。
受験科目が日本史だったことも関係している。
父親も歴史好きで、戦国武将の逸話なんかも幼い頃寝る前に聞かせてくれたことも関係している。
歴史上好きな人物は誰か、と聞かれたら(誰も聞かないけど)
織田信長、と答える。
だから、長らく「歴史上、嫌いな人物は誰か」と聞かれたら
(誰も聞かないけど)
明智光秀」と答えていた。(答えようと決めていた。)

好きな武将を殺した明智光秀…歴史的スターを殺した明智光秀…
時代の流れを止めた明智光秀…
時代を読み誤ったな、明智光秀…
と思っていたけれど、
あれなんですね。
最近の歴史学?の明智光秀に対する評価は上がってきてるようですね。
明智光秀が大河ドラマの主役になる日が来るなんて、思ってもみなかった。
大河ドラマの一報が入ってきた数年前は「え~っ」て思ったけど、
長谷川博己の明智光秀…見ちゃう見ちゃう。
また魅力あるんだ。これが。
途中、見たり見なかったりの回もあるけれど、
この「麒麟が来る」の解釈も「なるほど」と理解できたし。

ずっと私なんかは、虐げられてきた明智光秀が、
思いつきで織田信長を殺しちゃった、と思ってたけれど、
「麒麟がくる」では
そもそも明智光秀にとって公方様(足利家将軍)ありきであったこと、
意に添わぬ武将や部下に対する信長の仕打ちが目にあまること
(これはよく言われる)
信長と光秀の「絆」のようなものも繰り返し描かれていて、
「そういう風に描けば、納得もできるな」と思えるラストだった。

染谷将太の信長もなかなか良かった。
最初からちょっとブっ飛んでる信長。
若い時からぶっ飛んでた。
お父さんに認められたいけれど認められないそのジレンマを抱えた
ぶっ飛んだ少年感…段々力を得ていくに従い、精神的に孤立してしまう
孤高の天才感も出ていた。
ラストの「十兵衛が…十兵衛が来たか…」の表情。
誰かが自分を殺しに来る、と怯えていたのだろうか、と
思わせる。
そして「十兵衛が…」という喜びともとれる感慨深そうな表情。
よかった。

信長、実は生きていた説もよくあるけれど、
「麒麟が来る」ラストで魅せた、十兵衛、実は生きている説…
嫌いじゃない。

きちんと文書が残され、保存され、歴史の事実がきちんと残っていくようになったのは本当に近代に入ってからのこと。
その時々の実力者、権力者によって歴史は婉曲されてきた。
語る人によって、歴史は何通りもある。

だから歴史ドラマって面白い。

さて、再来年の主役は家康。
光秀からの書状を受け取り、次なる展開に備えるため三河に戻った、という今回の描かれ方。
はたまた、家康暗殺説が出ており、潜んでいた(逃げ回っていた)説。
はたまた、光秀にけしかけたのは家康だった、説。
どんな家康像が描かれるのかとっても楽しみ。
古沢良太が描き、松潤が演じる家康なら逃げ回っていても憎めない、と思う私。
楽しみ楽しみ。



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