【映画感想】ミッドナイトスワン
観てから、もう数週間経ったのだけれど、
「これはすごいもん観たな」と思ったので、
感想を綴っておきたい。
草彅剛さんがアカデミー賞をとったことでも
気になっていたのだけれど、
この度ネットフリックスで配信されてやっとご縁が巡ってきた。
結果、観て、すごーく良かったと思っている。
草彅剛さんが演じるトランスジェンダーの女性。
率直に言って、ものすごく違和感がある。
よくドラマなんかでは美しい男性が「違和感ないね」といった
女性を披露することがあるが、
この女性は最初から「違和感」をまず、感じさせる。
それもそのはず。
主人公自身が、自分の体に「違和感」を感じながら生きているのだから。
私の身近にトランスジェンダーの人はいなくて、
彼・彼女たちがどんな苦しみを持って生きているのか
実のところ知らない。
街中で不意に、彼女たちを見かけたら、
私はサッと距離をとってしまうかもしれない。
そんな自分をなんて無知なんだろう、と恥ずかしく思った。
苦しんでいる人たちに、わざわざ苦しむ
タネを与えるなんてことするな、と自分に言いたい。
ただ、彼・彼女たちも見ず知らずの私に
そんな内心を打ち明けるようなことはなく、
お酒を共にすることもなく、
どんな気持ちで、どんな境遇を生きているかも
私は知ることはないわけで、
そうしたとき、
ただ、ずっと知らずに生きているよりも
知った方が少しでも社会の無知が変わっていくならば、
こうした映画って本当に意味のあることだと思う。
それを草彅剛というフィルターを通して私は知るわけであり、
この映画によって
私はエンタテイメントの持つ有意義をまざまざと
見せつけられた。
本当に、
すごい映画をみた。
どんな人も誰かの光になりうる、
そんなことを思った。
次は「SABAKAN」だな。
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