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斎場御嶽で体験した不思議な話

沖縄県にある斎場御嶽(せーふぁうたき)を訪れたときに起こった不思議な話を聞いてください。
 
「御嶽(うたき)」とは「敬虔な祈りの場」、「斎場(せーふぁ)」は「最高位」の意味で、「斎場御嶽」は琉球王国の中でも最も格が高く、崇められる聖地である。ユネスコ世界遺産にも登録され、「沖縄最強のパワースポット」との呼び名も高い。
 
ゴールデンウィークの中日、私たち家族3人は、心を静め厳かな気持ちでこの地に足を踏み入れました。
 
寄満(ユインチ)と呼ばれる霊域。

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久高島遥拝所の素晴らしい景色を拝みながら山道を進みます。

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最奥部の開けた場所に出ると、右手に覆い被さった崖の上から巨大な2本の鍾乳石が垂れ下がっており、それぞれの鍾乳石からしたたり落ちる水滴を受けるためのシキヨダユルアマガヌビーとアマダユルアシカヌビーの壺が設置されていました。聖水がなみなみとたたえられています。

そしていよいよ斎場御嶽を代表する場所、二つの大岩が三角の空間を作っている三庫理(サングーイ)です。三角の空間からは神々しい光が差し込んでいました。

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三庫理(サングーイ)

正直、ここまでは特に何も感じませんでした。
滞在時間にして30分。霊感の強い人は、頭痛やめまいを感じてしまう人も居るらしいけど、多分、自分には縁のない場所なのだろうと思いながら、折り返して出口に向かった帰り道のことです。

最初に気付いたのは父でした。
「見て!あの葉っぱだけ動いてる!」
道の脇に生えたふきのような心形をした大きな葉が、それだけ大きく揺れ動いているのです。
まるで何かに揺らされてでもいるかのように、一本だけすごい勢いでぐらんぐらんと揺れ続けます。

周りの植物はそよ風にそよそよと揺れる程度なのでその葉の存在感だけハンパありません。

さほど植物が密生していなかったので、茎の下のほうまでよく見えました。
昆虫の仕業かもしれない、と思いました。それにしては大きな力が働いているように見えました。
小動物が居るのかもしれないとよく見てみましたが、姿は見えませんでした。

三庫理(サングーイー)周辺からいっしょだった何組かの観光客の姿はいつのまにか消え、辺りはしんと静まりかえっています。まるで時が止まったかのように感じられました。私たちは揺れ続ける葉に吸い寄せられるようにじっと見つめながら、ゆっくりゆっくりそばを通り過ぎました。

あれほど激しく動いていた葉は、私たちが横を通り過ぎたとたん何事もなかったかのようにその動きを鎮めました。あとは周りに迎合するようにそよそよと揺れるだけです。

不思議と怖くありませんでした。
写真に収めようという気も起きませんでした。

なんとなく押し黙ったまま私たち3人は駐車場まで早足で戻りました。

あれは何だったのでしょう。その後3人で話しましたが、その答えはもちろん出るわけもありませんでした。

私たちが沖縄入りした当日、例年より早く梅雨入りした空は厚い雲に覆われていました。ただ車で移動中のみその雨足が強まり、外に出るときはピタリと止むという幸運に恵まれました。後半は非常によく晴れ、私たちは3泊4日の久々の家族旅行を快適に楽しむことができました。

パワースポットとは、大地のエネルギーが溢れる場所。私たちはなにか素晴らしく貴重な体験をさせていただいたような気がします。

ただ一番不思議なことといえば、この記事を書くにあたりいくら下書き保存しようとしてもなぜか保存されず、何度も最初から書き直したことです。このまま投稿しますが、もしかしたらいつのまにか消えてしまうこともあるかもしれません。