“Penguin Lost” by Andrey Kurkov (102)

“Penguin Lost” by Andrey Kurkov (102)
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77

12月29日
次の朝、ヴィクトルは地域の社会保障局に電話をかけ、パーシャのメモの補佐官を呼んでもらい児童養護施設の電話番号を聞いた。

一人の施設長は、ありていに言うと、子供の提供には500ドルと、足代が必要だと言った。
受話器を置いて、ヴィクトルは次の番号に電話して、今度はうまく行った。
温かい、澄んだ良い声をした女性の副施設長は彼の言う事を率直に喜んだ。
それは本当に子供たちにとって喜ばしい事になるでしょう、と言い、どうやってその施設に行けばいいのかを説明した。
最後の12kmは未舗装の道路になるので十分丈夫な車が良いでしょうと言った。
ヴィクトルは、9時には着くでしょうと言った。

彼の初仕事の成功に気を良くしたヴィクトルは、ソニヤとミーシャと散歩する事に決めた。

「俺も連れて行ってくれるか?」とリョーシャが聞いた。

「勿論です」

ヴィクトルがリョーシャを降ろしている間、ニーナは車椅子を持って来て彼らの散歩に加わった。

年とった女性が、絨毯の埃を叩き出していて、ペンギンをじっと立って見て、足の無い男を連れている前を、青いロングコートを着た若い女性が押すのを手伝っているのを見ていた。
老婆は、迷彩服を着た若い男を知っていた、彼女は彼が成長するのを見てきていた。
少女は彼の娘に違いない。

「鳩小屋に行きましょう」と、ソニヤが言った。

鳩小屋では、たくましい男がアルザス犬を散歩させていた。
アルザス犬に向かってミーシャがスピードをあげて近づいて行った。
ミーシャが歩くのにつれて体がコミカルに揺れた。
アルザス犬は足を止めて、耳をそばだてて、ミーシャが近づくに連れて、走り去った。

「そいつをここから連れ出せ!」と、犬の主人は怒鳴った。
引き紐リードを付けなきゃダメじゃないか!」
「どうして? ミーシャは噛みつかないわ」と、ソニヤは抱きしめて言った。


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