「朝」 太宰治

「朝」 太宰治
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私は生まれつきの遊び人です。
だから私はいつも友達が私の家に来て、飲みに誘ってくれるのを待っています。
しかし、それは私が私の執筆を終えることを妨げます。
そこで、友達に会わないように別の場所で働くことにしました。
その場所は銀行で働く女性が借りているアパートです。
私は部屋に行き、彼女が外出している間に執筆作業をします。
彼女は私の恋人ではありません。
東北地方に住むお母さんから、お世話してほしいと頼まれました。
夜に思いがけずお酒を飲みすぎた後、彼女の部屋を訪ねました。
「今夜だけここで寝させてください。酔っ払って家に帰れません。」
真夜中に目が覚めると、下側にヒーターが付いたテーブル、こたつに寝転がっていた。
「肌寒くありませんか?」と菊ちゃんは暗闇の中で尋ねた。
「いや、窓から小便してもいいかね?」
電灯のスイッチをひねったが、つかない。
「今夜は停電です」と彼女は言います。
「あなたが「クレーヴの奥方」を読んでいることは知っています。当時、貴族の男性や女性は宮殿の庭で小便をしていたので、窓からの小便は貴族的な行為です。」
「お酒をお飲みになるんだったら、ありますわ。貴族は、寝ながら飲むんでしょ?」彼女は言いました。
「いいえ、貴族は暗闇を恐れているので、ろうそくをつければ飲むことができます」と私は言いました。
彼女はろうそくをつけて、「どこへ置きましょうか」と尋ねました。
「聖書には「燭台は高きに置け」と書かれているので、本棚に置いてください」と私は言いました。
「コップで飲みますか?」
「深夜の酒は、コップに注げ」と聖書は言っています、知らないのですか?
菊ちゃんが持ってきたなみなみと注いだお酒を飲んで、ろうそくを見ました。
ろうそくの炎がちらつきます。
「このキャンドルは短いですが、長いキャンドルはありますか?」私は言った。
「私はこれしか持っていません。」
ああ、ろうそくが燃え尽きると、不適切なことが起こるかもしれない。
最後に、炎は一瞬明るくなり、小さな音をたてて消えました。
夜ではなく、すでに朝の太陽の光がありました。

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