”Guardian Angel” by Arthur C Clarke　（13）

”Guardian Angel” by Arthur C Clarke　（13）
彼は多分かなり深い地下にいるのだと分かった。
もし彼が数日間意識不明だったのなら、地球上のどこかにいるのかもしれなかった。

　懐中電灯の明かりが荷造り用の箱の上にふわりとかけられている折り重なった衣類を照らしていた。

　「あなたにはこれだけあれば充分のはずです、」と、暗闇の中から声が聞こえた。
「ここではむしろ洗濯が問題なので、我々はあなたのスーツ数着とシャツを半ダース程持ってきました。」

　「それは御親切なことで。」と、ストロームグレンが冗談抜きで言った。

　「家具も電灯もなくてすみませんね。
ある意味この場所は便利ですが、アメニティーにかけているんです。」

　「何が便利なんですって？」とストロームグレンがシャツを着ながら聞いた。
指の下にある見慣れた布の感触は不思議と安心感を与えてくれた。

　「単に、便利なだけですよ、」と、その声が言った。
「ところで、我々は一緒に過ごす時間が長くなりそうなので、私の事をジョーと呼んでくれた方がよさそうですね。」

　「あなたの国籍に関係なくね、」と、ストロームグレンが応えた。
「私はあなたの本当の名前を発音することはできると思ったんですがねえ。
それは多くのフィンランド語よりは悪くはなかった。」

　少しの間、間があって、ライトが一瞬点滅した。

　「そうですね、そうされることを期待すべきだったですね、」と、ジョーは観念して言った。
「あなたはこの事に関してはたくさんの練習を積んでいますからね。」

　「私のような地位の男にとっては役に立つ趣味ですから。
私はあなたはポーランドで生まれ、戦争中にイギリスで英語を身に付けたと推測しますが？
私は、あなたのｒの発音からして、あなたがかなり長い間スコットランドに駐留したと考えるべきですね。」