“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (20)
“Heart of Darkness” by Joseph Conrad (20)
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しかし、この国の大きな士気の低下の中で、彼はその容貌を保っていたのだ。
その事が重要なのだ。
彼の糊の効いた襟と立ち上がったシャツの前の部分はその人物の成果だ。
彼はほぼ3年外地にいた。
そしてその後、俺は彼にそんな風なパリッとした亜麻のシャツを着ていられるのか尋ねないわけにはいかなかった。
かれは、ちょっと顔を赤らめて、謙遜して言った、「私はこの地域本部の近くの現地の女性に教えてきたのです。
それは大変でした。
彼女はその仕事を嫌っていました。」と言った。
この様にして、この男は本当に何かをやり遂げたのだった。
そして彼は自分の簿記に没頭した、その簿記は秩序整然としていた。」
「地域本部の頭も、物事も、建物も、他のすべての事は混乱していた。
不格好な脚をした埃っぽい黒人たちの列が行ったり来たりしていて、くずの様な綿花やビーズ、真鍮線などの製品の流れが暗闇の底に送り込まれ、貴重な象牙がその代わりとしてやって来ていた。」
「俺は10日間地域本部で待たなければならなかった。長い間だ。
俺は庭の小屋に住んだが、その混沌から抜け出すため時々会計事務所に行った。
それは水平な厚板で作られていて、ひどい状態で組み合わされていたので、彼が背の高い机の上でかがむと、首からかかとまで細い日差しで遮られるほどだった。
見るには大きなシャッターを開ける必要はなかった。
そこも暑かった。
大きな蠅が猛烈に跳び回っていて、刺されるどころか噛みつかれた。
俺は床にだいたい座って、彼は、見た目は欠点が無く、(少しいい匂いさえした)、高い椅子に座って、書き物をしていた。
彼は時々は運動の為に立ち上がった。
脚輪付き寝台に(病弱な職員が奥地から来て)寝ているときは穏やかな苛立ちを露わにした。
「この病人のうめき声が私の注意力をそらすんだよ、」「それがなくても、この気候の中で事務の間違いをしないのは極端に難しいよ」と彼は言った。」
「ある日、彼は顔をあげる事も無く「内地では間違いなくカーツさんに会うだろう」と言った。
カーツさんって誰ですか、と言う俺の質問に、彼は一流の代理人だと言った。
そしてそれを聞いて落胆した俺の顔を見て、彼はゆっくりとペンを置いて、「彼は大変素晴らしい人物だ、」と付け加えた。
更に尋ねると、カーツ氏は、真の象牙の国で「そこの一番底」にある、現在大変重要な貿易地域を担当していると言う事を彼から聞きだす事ができた。