“Writing Box” by Milorad Pavic (17)

“Writing Box” by Milorad Pavic (17)
https://jp1lib.org/book/16698678/7e0b66
「なぜわからないの?
私が5万受け取り、あなたが1万受け取る、そして私は毛皮のコートもタダで手に入れる、それは私の夫が私に買ってくれるんだけどね・・・少しは理解できたかしら?
理解することはあなたにとっては重要なことではないけど。
あなたは聞いているだけで十分よ。だから、その毛皮のコートは売らないでね!
ところで、私の夫にに売る値段は値札通りしてね、5万と言う事で、覚えておいてね。
結局、私たちは家族なんだから・・・」

これらの言葉を残してエヴァと私は店を出た。
大都会の悪臭が私たちの周りにあり、私はそれを手紙を読む様に読み取った。

 「ここ数週間、私の夢も悪い匂いがしていた。
イタリアのトウモロコシ料理ポレンタのように濃く、タールのように黒く。
そして私が目を覚ますとき、私はいつもより年をとっていませんが、それを通して地下水のように大量の時間が流れるのだった。
まるで私の人生に2種類の時間があるかのように。
その一つはあなたに年をとらせないが、体以外の何かを消耗させる。
カルマ?」
私たちの体と心が燃料なのか?
何のための燃料?
時間が体を動かす力なのかそして永遠が魂を動かす燃料なのか?

                 *

 「私たちは今休憩をとらなければいけないわ、」と私は言って、妹を小さな居酒屋の庭にランチに連れて行った。
昼食の後私はバッグから携帯を取り出して夫に電話を掛けた。

 「私たちはいつもの公園にいるわ。
私たちはあなたをその居酒屋で待っているわ。
あなたに今すぐ見せたいものがあるの。すぐに来て頂戴。
私のギターも持ってきてね。」

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