”Guardian Angel” by Arthur C Clarke (14)

”Guardian Angel” by Arthur C Clarke (14)

 「もう充分でしょう。」と、もう一人がはっきりと言った。
着替えは終わったようですから。
有難うございました」

             ***

彼らの周りの壁は時々コンクリートがあるとはいえほとんどは裸の岩肌が露出していた。
ストロームグレンにとって自分がある廃坑にの中にいることは明らかで、これ以上効果的な刑務所は考えられなかった。
今まで自分が誘拐されたという考えはなぜか彼を心配させることはなかった。
彼は、何が起こったにしても、監督官の強力な資源が直ぐに彼の居場所を察知して助け出してくれるだろうと思っていた。
今は彼はそれほど確信していなかったし、カレルレンの力にも限界があるに違いないし、もし彼が実際離れた大陸に埋められているとすれば、オーバーロードの全ての科学は彼を追跡することは不可能かもしれない。

 むき出しだが明るい部屋のテーブルの周りには他に3人の男がいた。
彼らはストロームグレンが入ってゆくと、少なからぬ畏敬の念で興味深げに見上げた。
ジョーは単に肉体的な大きさだけではなく、はるかにきわだった性格だった。
その他は目立たない人物で、彼らも欧州人だろう。
彼は彼らがしゃべるのを聞けばどこの出身なのか分かっただろう。

 「さて、君たちはこれがどういうことなのか、その事から何を得たいのか、私に話してくれるんだろうねえ。」と、彼は冷静に言った。

 ジョーが咳払いをした。
 「はっきりさせておきたいのですが、」と、彼が言った。
「これはウエインライトとは何の関係もない事です。
彼は他の人々同様に驚くでしょう。」

 ストロームグレンはむしろこの事を予想していた。
自由連盟の内部に過激な運動の存在を確認することは、彼にとって比較的満足度の低いことだった。。

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