”Guardian Angel” by Arthur C Clarke (9)

”Guardian Angel” by Arthur C Clarke (9)

 「聞きなさい、リッキー君、」と、カレルレンがようやく答えた。
「これらの事は私の制御できる範囲を超えているのだよ。
私を信じてくれたまえ、このような隠匿が必要なことは遺憾だが、理由は・・・充分だろう。
しかし、私は私の支持者から君を満足させ、多分自由連盟をなだめる言葉を得るように努力するつもりだ。
さあ、議題に戻って記録を続けてくれないか?
我々はまだ23項に達しただけだし、私はその中間の問題に関し、私の前任者がこの数千年間でやったよりももっと良い仕事をしたいのだよ。」

              ***

「どんな具合ですか、所長?」と、ファン・ライバーグが心配そうに聞いた。

 「分からないよ、」と、ストロームグレンが、机の上にファイルを投げ出して席に崩れ落ちるように座りながら、疲れたように答えた。
「カレルレンが今、彼の上司か何か知らんが、そいつと談しているよ。
彼は何らかの約束はしないだろうよ。」

 「聞いてくれ!」と、ピーターは唐突に言った。
「今ちょっと考えたんだが。
我々にはカレルレンの上に誰かいると信じる理由が、何が有るんだろうか?
オーバーロード達というのは神話なのかもしれないぞ ― 彼がその言葉をどれほど嫌っているか、君は知っているはずだ。」

 ストロームグレンは、疲れてはいたが、ハッとして立ち上がった。

 「それは独創的な理論ですね。
でも、それはカレルレンの背景についての私が知っている数少ないことを粉々に打ち砕いてしまいます。」

 「それはどれほどの事なんだね?」
 「そうですね、彼は彼が言うところのスカイロンデルという世界で宇宙政治学の教授だった、そしてこの仕事に就く前に非常に抵抗した。

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