【コラム24】アドラーの目的論
心理学といえばフロイトと思う方は多いのではないでしょうか。
こちらのコラムで以前、ユング心理学を紹介させていただきました。
今回はこのフロイト、ユングと並んで三大巨頭と呼ばれる
精神科医・心理学者アルフレッド・アドラーの心理学を簡単にご紹介いたします。
アドラーの心理学の特徴は
「原因論」ではなく「目的論」と考える点
「すべての悩みは対人関係の問題である」
と考える点があげられます。
「原因論」「目的論」ってなんでしょう?
『原因論』というのは
何か問題が起きた時、
「何が原因でこうなったんだろう?」
「誰が悪くてこうなったんだろう?」
等と原因を探して改善し、
問題を解決しようとすることです。
しかし、
その原因が分からなかったり、
原因が分かってもどうして良いのか
改善策を見つけられないことがあります。
それに対し、
『目的論』は
原因が分かったからといって
問題が解決するわけではない。
それより、原因は何であれ
問題となる行動を解決すること自体を目的とするもので
過去の
「何が悪い?」「どうして悪い?」ではなく
未来に
「どうしたい。」「どうなりたい。」という観点から
問題を解決するという考え方です。
例えば、
『原因論』的に考えると
他人に辛く当たってしまうのは
子供の頃いじめられた経験があるからだ。
としてしまいますが、
いじめられた経験があるからといって
皆が他人に辛く当たるわけではありません。
その辛い経験をしたからこそ
他人に優しくできる人もいます。
過去にあった出来事が原因で
問題の行動を起こしてしまうのではないと考えたのが
アドラーです。
他人に辛く当たるか、優しくするかは
その人がどう行動しようとしているのか
という違いであるわけです。
辛く当たることは、他人との関わりを持ちたくない。
または、自分をクールなイメージにしたい
等という目的行動だと考えるのです。
例えば、告白できない。という問題。
それは過去に告白をして傷ついた経験から
不安があるので告白をしないのではなく
振られて傷ついた状態にならないために告白をしないのだ。
ということです。
行動がマイナスなことだったとしても
それは自らが望んでそうしている。
それが『目的論』です。
問題が起きた時、
「どうして」を「どうやって」と考えてみること。
自分の目的をはっきりとさせることで、
問題解決へ結び付ける考え方です。
「引き寄せの法則」も
「アドラーの心理学」的かなと思います。
自分がどうなりたいのかをはっきりさせることで
どうやったらその目的を達する事ができるのか
自然に考えるようになるでしょう。
漠然とそうなりたいと思うよりも
具体的にそうなりたいと考える方が
具体的にどうしたら良いか考えられますからね。
自分の目的が迷子になってしまった時は
相談してみましょう。
(2015年1月10日著)
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