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はじめてのスピン ‐ 両足スピン

※ちょくちょく追加情報を加えて書き直しています(最終編集日:2022年2月4日)。

 片足でスピンするアップライトスピンを練習するにあたって、両足スピンの練習をもう一度やり直す必要があると感じたので、今回は両足スピンのおさらいをしようと思う。ついでにあれこれまとめてみるので、はじめてスピンにチャレンジする人にも役立つ情報になれば嬉しい。

 スピンは、アーティスティック・ローラースケートに興味のない人や他のジャンルのローラースケートを滑っている人でも、できるようになるとかなりカッコいいし、何より楽しいのでぜひチャレンジしてみて欲しい。


■スピンの姿勢

 まずスピンの姿勢には大きく分けて3種類がある。

アップライトスピン:立って回る

シットスピン:しゃがんで回る

キャメルスピン:上半身を倒して片足を上げ、T字になって回る

 さらに、これをアレンジしたいろいろなバリエーションがある。レイバックスピン、ビールマンスピン、ドーナツスピンなどなど。


■スピンの回転方向と軸足

 回転方向は、右回りでも左回りでも良い。誰でも自分の回りやすい方向があるので、そちらで練習する。先生や動画が反対に回っている場合は、鏡を見ているつもりで反対の動きをすればよい。一般的には、反時計回りで左足を軸にしたスピンをする人が多い。私も反時計回りだ。

■両足スピンその1(インサイドエッジに乗る方法)

 一番最初に覚えるのは、アップライトで両足のツーフットスピン。両足に均等に重心をのせて、回転の軸は体の中心と両足の真ん中になる。

・動画その1:ジプシー・ルーカス 

↑ ジプシー先生の動画。ローラーダービーの人たちは、ニックネーム(リングネーム?)があっておもしろい。

 これは両足でインサイドのエッジに乗って小さな円を描くように回る方法。これこれ、これを私もやり直さなければ。かなり初期に習ったので、私もしばらくやっていなかった。一番最初に習うスピンだが、最後にこの動画で出てくるように、これができるようになると片足のアップライトスピンへ移行できる。

 動画で解説されているのは、

・両足を肩幅くらいに広げる。

・膝を曲げる。

・肩と腰をスクエアにしておく。

・回転を始めるには、両手を広げて胸元に引き寄せながら体を回す。

・(反時計回りの場合は)右足がフォアで進み、左足がバックで進む。どちらもインサイドエッジに乗る。

・バネのように、膝を曲げてからアップする力を利用する。

・両手はL字に広げて(左前、右横)、膝を曲げて、腕を引き寄せながら回る。

・手をタイトに引き寄せれば回転のスピードが上がる。

・右足を遠くに出してから引き寄せればスピードが上がる。

左足のつま先、右足のかかと部分に重心を置く

・片足でも同じ。

・体はまっすぐに。頭のてっぺんからまっすぐ下に向かって中心を意識する。体のコア(体幹)をタイトに。

 この動画でもう一つ見て欲しいのは、手を引き寄せる時に肘を上げたままにしていること。こうすると肩や体が崩れないまま手を引き寄せることができるので、なかなかいい方法だと思う。そして、上手くなれば肘も引き寄せて更にスピードを上げることができる。でもその前に。覚えたての頃は、スピードを出すことよりも、安定したスピンをすることを考えたほうが良い。最初は手は引き寄せずに胸の前で丸く輪っかにしておく方が回りやすいはずなので、そちらをお勧めする(※詳細は下の「■両足スピンの時のおすすめな腕の付け方」を参照)。慣れてきてスピードや回転数を上げたくなってから、手を引き寄せることを考えた方がいいと思う。

・動画その2:ニコール・フィオーレ

↑ ニコール先生の動画。ジプシーと同じことを説明しているのだが、半回転で練習する方法がなかなか良い。長いので要点だけ説明する。(反時計回りの場合)

1:20  まずTスタートのポジションで立つ(右足後ろでT字に置く)。右足を半円状にフォアで動かす。いったりきたりさせてみる。今度は左足を半円状にバックで動かす。右足半円、左足半円を繰り返して円にしていく。

2:53  左手を前、右手を横にして立つ。シザー(ひょうたん)の動きとさっきの半円の動きを足して、膝を曲げて回る。足を平行にして立ち、スクワットのような感じでダウン、アップしながら半回転してみる。

3:55  今度は半回転ではなく1回転にしてみる。手を胸に引き寄せる。重ねる時は反時計回りなら左手を上に。最後はチェック姿勢をとってしっかりと回転を止める。

    

■両足スピンその2(ヒールトウスピン)

 ローラースケートの両足スピンには、もう一つ回り方がある。片足のトウともう片方の足のヒールで立って回る方法だ。上のその1のスピンができるようになったら、次にこれを覚えると、スピードが出て回転数も多いスピンができるようになる。回転軸は、基本的にこちらも体の中心と両足の間の真ん中。コーチによっては、若干片足(反時計回りなら左足)よりに重心をおいた方が安定するよ、と言われることも。

・動画その1:まずはこのMAKIKO先生の動画で

 最近、MAKIKO先生がめちゃくちゃ素晴らしい動画をアップしたのでまずはこれを見てほしい。

↑ ついに!ローラースケートでまわってみよう♪初心者向けスピン|rollerskate & rollerdance by MAKIKOのローラースケート教室

 回り始める前に、まずは片足のつま先ともう一方の足の踵で滑る練習をたっぷりするのがとても良い動画。これ、私ももっと練習が必要なやつ~。ただし、この動画は反時計回りの人向きなので注意。時計回りの人は右足がつま先、左足が踵で滑る練習をすること。
 その後も、まずは小さく1/4回転してみる、というのもすごく良い。これで感覚がつかみやすくなるはず。
 最後の方に紹介されている上半身のひねりは、初心者でMAKIKO先生のように体幹と軸が安定している人ではない場合は、ひねることで回転軸がずれやすくなるので注意。初めのうちは、軸が安定するまであまりひねらない方が良いかもしれない。詳しくは後述する「■両足スピンの時のおすすめな腕の付け方」を参照。

・動画その2:ニコール・フィオーレ

↑ こちらもニコール・フィオーレ。要点だけ説明する。(反時計回りの場合)

1:55  左トウに体重をかけてヒール側のウィールを床から離す。傾けるのはトウストップが床に触らない程度。右足はヒールに体重をかけてトウを床から離す。膝を曲げて、両足を同時にぽんっと傾ける練習をする。手は胸に引き寄せるとスピードが上がる。

3:03  半回転してみる。そして1回転にチャレンジ。操り人形のように頭から紐で吊られているイメージで、頭と体をまっすぐに。腕はいろいろな方法があるが、上に上げるとスピードがあがる。頭を両手で押さえるようにしてもいい。ジャンプと同じように手を引き寄せてもいい(重ねる時は左上)。

 こちらも前に紹介したものと同じように、安定したスピンができるようになるまでは動画の方法ではなく、腕を輪っかにして回る方が良いと思う(※こちらも詳細は下の「■両足スピンの時のおすすめな腕の付け方」を参照)。

 それから、ローラースケートの動きは基本的にダウン、アップ、ダウンといった動きが多くなる。スピンの場合も同じで、まず膝を曲げてダウンしてから回転と同時にアップし、最後はまたダウンしてチェック姿勢をとり、回転をぴしっと止めることが大切だ。チェック姿勢とは、ジャンプやスピンのあとで両腕とフリーレッグを伸ばして、回転を止めて整える姿勢のこと。

 アーティスティックのような美しい系のチェック姿勢を取りたくない人は、スピンの最後に両手を横に広げてぴしっと止めるだけでもキマるので試してみて欲しい。最後がだらっとしないで締まるだけで、スピン全体が良く見えるものだ。

・動画その3:ケイティ

↑ Roller Skating Two-Foot SPIN - How To Spin On Roller Skates by Skatie

 ケイティがとても良い両足スピン動画をアップしたので紹介する。特に反対回り(時計回り)の人はこちらの方がお手本にしやすいかもしれない。反時計回りの人は、鏡を見る要領で真似すると良い。

1:09 肩を引くことで回る(時計回りは右肩、反時計回りは左肩)。

1:40 片足のヒールともう一方の足のトウでまっすぐ滑る練習をすると良い。時計回りの人は右トウが後ろに進み、左ヒールが前に進む。反時計回りの人は右ヒールが前に進み、左トウが後ろに進む。

2:29 パンプする(ポンプのように押し出す)。いつも膝を曲げろっていうけど、スピンの時は曲げない。全身を上に持ち上げるイメージ(Lift)。肩を引くことで半回転してみる。足はひょうたんの時のようにパンプする。最初は足を肩幅に開き、両足を素早く近づけると回転が速くなる。

3:26 一か所で回転する。でないと回転方向に使うべき力が横方向に移動する力に使われてしまう。そのためには膝を曲げないこと。

5:37 足を開くのは、腰の幅くらいで。パンプするためにはそれくらいの幅が良い。パンプしたら、両足を近づけることで速く回転する。そして、いずれは片足スピンへ。


■両方のスピン方法をカッコいい動画で

 数々のローラースケートが登場するミュージック・ビデオで滑っている、プロスケーターのキャンディス・ヘイデン。いかにもAmerica's Sweetheart的な、隣の美人お姉さん的な親しみやすさと華のある人で私も大好きなのだが、彼女が人気スケーター、インディ・ジェマ・ジョーンズの動画に登場してスピンを教えてくれる回の動画がこちら ↓ 。上で紹介した2つのスピンの方法を両方カバーしている。

・動画:インディ&キャンディス・ヘイデン

 ↑ キャンディスねーさん、かわいい顔して足の筋肉がめちゃかっこいい。古臭いイメージがつきまとうことも多いローラースケートだけれど、インディの動画は今の時代に等身大で楽しむローラースケートという感じで、いつもなかなかセンスがいい。要点を説明すると、

1:50  足踏みで回転してみよう。つま先くっつけて、かかとをくっつけて、を繰り返す。

2:20  (インサイドエッジに乗る両足スピン)左足は後ろに、右足は前に進みながら回る。前、後ろ、前、後ろ。膝を曲げて。どんどん早くしてみよう。つま先とかかとをくっつけて。

3:30  (ヒールトウスピン)先ほどと同じように左足は後ろ、右足は前に進む。小さな円を描く。右足のつま先を反対側に向けてしまうミスをする人が多いので注意。そうすると、スピンしながらどんどん動いていってしまう。つま先を内側に向けることを意識する。

5:00  回転前に上体をもっと反対側にひねることでパワーを出すこともできる。腕によって回転のスピードを変えられる。腕を広げたままだとゆっくり回り、引き寄せれば早くなる。上に上げると最も早くなり、中心もとりやすくなる。回転の中心を保つために顔はいつも上げておくこと。


 この5つの動画で、ローラースケートでの両足スピンがだいたい分かったと思う。他にも、トウストップを使って回ったり、トウストップを取ってしまって両足のトウで回ったりしている人の動画を見たこともあるが、どれもストリートで派生していったバージョンではないだろうか。基本のスピンは、まずこの2つの両足スピンを覚えた方が良い。


■両足スピンの時のおすすめな腕の付け方

 腕を引き寄せると、慣れないうちは体の中心がずれたり、肩が崩れたりしやすく、上手に回れない原因になってしまうことが多い。まずは腕を輪っかにしてスピンする方法がおすすめだ。

第一段階:腕を輪っかにしてスピン。

 回る前には、まず頭のてっぺんから体の中心を一本の線が通るように軸を意識してまっすぐ立つ。天井から紐でマリオネットのように吊られるイメージだ。その状態で、膝をまげてまっすぐ腰を下に落とす。軸をまっすぐに意識したまま、体はひねらず腕を90度に出す(反時計回りなら左腕を前、右腕を右に広げる)。そこから、立ち上がる勢いを利用して回ると軸がぶれずにスピンしやすい。最初は腕をぶん回したり体を思いっきりひねって回る方が勢いがついて回れる気がするが、腕や体をひねるとほぼ確実に軸がぶれて、結局回転を妨げるので注意。

 回りながら4方向(前、左横、後ろ、右横)の目線の位置にある何かの目印を意識すると、頭がぶれずに回りやすい。

 回り始めたら体の前で丸太を抱えるような感じで腕を輪にする。腕を輪っかにする時は、指先をくっつけるか、グーにした両手をくっつける方が遠心力で手が持っていかれずにやりやすい。腕を輪っかにすると、体や肩がスクエアになって軸がブレにくい。うちのコーチの一人は先日、「ビーチボールを抱えてるつもりで!ビーチボール忘れずに!」と初心者コースの方たちに声をかけていた。私も、始めの頃は大きな木に抱きつくというか、大きな丸太を傾けずにまっすぐハグするイメージでやっていた。

第二段階:手を体に近付けて肘を張る。

 輪っかで安定して回れるようになったら、次は手を体の近くに持ってくる。バレエのピルエットのように手のひらを上に向けた両手の指先をくっつけるか、グーにした両手をくっつけて、おへそか胸に近付け、肘を張る(←ここ大事)といい。

 体の軸をキープできるようになってきても、体や腕はひねらず、とにかく立ち上がる勢いと最初の足のパンプを利用してスピンする感覚をつかむ。

最終段階:腕と肘を引き寄せる。

 体と軸がブレない、まっすぐ安定したスピンができるようになったら手を胸まで引き寄せて、反時計回りなら左手を上に手を重ねて回るようにすると回転数とスピードが上がる。この段階まできたら脇をしめて肘を引き寄せる。軸を細くするイメージで。

 なんだか最近どうもうまく回れない……という時は、もう一度初心にかえって手を輪っかにして回転してみると、感覚を取り戻すことができる。感覚をつかみ直してから、また手を引き寄せてみるといいと思う。


■回転半径とスピンの回転速度について

 回転する時は、回転半径が短くなれば角速度が大きくなりスピンが早くなる。つまり半径の大きな円で回るとゆっくり回り、小さな円だと早く回る。腕や足を長く伸ばせばゆっくり回り、腕を引き寄せて体のすべてを軸に近付けると早く回る

 私は、1回目の回転は手を広げたままゆっくりと回転して、まずバランスや軸を安定させている。そうすると、両手の指先に遠心力を感じる。その状態から2回転目くらいで腕を引き寄せる(または輪っかにする)ときれいに安定して回転しやすいので、そうしている。遠心力を指先から体の中心に引きこむようなイメージだ。


■最後に

 両足スピン、特にヒールトウスピンは、できるようになるまでに意外と時間がかかる。私のようないい歳のおばさんなら、なおさらである。スケート靴を履くたびにコツコツ練習して回数をこなすしかない。1回転ができるようになったら2回転にチャレンジ。そして、3回転以上できてはじめてちゃんとしたスピンとして認めてもらえるようになる。

 私も頑張ります。


■追記編

追記その1:右つま先を内側に入れる&重心はトウに

 今日のレッスンでヒールトウスピンについてコーチに指摘されて、お!と思ったことがあった。上の動画でキャンディスも言っていたけど、右足はつま先を少し内側に入れると良い。私は両方の足を平行にしたまま回っていたのだが、ちょっと右のつま先を内側に入れるように言われてやってみたら、ぐんっと回りやすくなった。右足がまっすぐだと、回転を邪魔してブレーキになりやすいらしい。

 もう1つは、重心の位置。これはコーチにもよるのだが、基本的には重心を両足の真ん中に置いて滑るように習う。でも(反時計回りの場合は)重心を左のトウに置くように意識すると、安定しやすく片足スピンにも移行しやすいそう(※本文の文章も修正しました)。

追記その2:目線について&目が回ってしまった時の対処法

 私は回り始める前に、何か目標物を決めてそこをスタート地点として定めるようにしている。壁の消火栓とか、木とか。何でもいいので目の高さにある正面の物をまずはしっかりと見据える。そこを見たまま回転を始める(回転を始めてからは頭も体と一緒に回る)と、軸が安定しやすい。さらに回転中も、その目標物が目の前に来た時に1回転が終わる、とはっきり分かりやすくなるで、自分で正確に何回転したかも数えやすい。

 バレエの回転では1点を見つめて顔を正面に残しながら回らなければならないが、アイススケートやローラースケートのスピンの場合は上達すればするほど回転速度が速すぎて顔を残そうとしても無理になってくる。アイスの有名選手には、スピン中は目をつぶってしまうという人もいるくらいだ(目をつぶると、軸や重心に意識が集中できる)。だから、スケートのスピンでは顔は残さなくても良いと教わることが多い。それでも、回転中はともかく、スタート地点で正面の目線だけ定めておくと軸がぶれずに回りやすいと思う。

 そして目が回ってしまった時は、人差し指を突き立てて爪をじっと見るとすぐに復活できるよ、と昔コーチが教えてくれた。驚くほど、これが本当に一番よくきく。目線がすっと定まるのだ。指先よりは効果がないのだが、同じように遠くの一点(=スタート地点の目標物)をスピン終わりにじっと見るだけでも目が回った状態になりにくいと思う。

追記その3:回転数を上げるには右ヒールを強化

 ある程度回れるのに、それ以上ヒールトウスピンの回転数が上がらない問題について。

 私はなかなか回転数が上がらないのだが、先日コーチに「右足ヒールで回る練習を強化してみて」と言われた。左足トウで回るのはできているのだが、右足ヒールが弱いらしい。言われてみると確かに、回転が終わってしまうのは右足が耐え切れなくなって降りてしまう瞬間だ。左トウストップを使って立ち、右ヒールだけでピボットターンのように回る練習をするように言われた。ヒールで立つって、日常生活でまったく使わない動きだし、慣れないとね。

追記その4:インサイドのウィールを意識&右ヒールで漕ぐ

 昨日のコーチは、左トウと右ヒールで回るには回るんだけど、きもーち左トウのインサイドの車輪右ヒールのインサイドの車輪で回るつもりでやってごらん、とアドバイスしてくれた。

 そしてもう1つ。そのコーチはその気になれば何十回転でもできる人なのだが、回り方をよく見ると、主に右ヒールでわずかに漕いで推進力を得ることで回り続けていた。ただ回っている間にヒール&トウで立つというイメージではなく、キャンディスの動画でも言っていたように、右ヒールは前に滑る、左ヒールは後ろに滑る、で滑る(=進む)パワーを使って足元の小さな円を描きながら滑ることを意識すると回転数が上がるようだ。コーチが右ヒールを主に使っていたのは、やや左トウを中心に回るタイプのスピンの人だったからだ。

追記その5:右ヒールで漕ぐ方法

 右ヒールでの漕ぎ方をものすごく分かりやすく説明している動画がさっき登場したので紹介する。

↑ ダーティデボラの動画。後ろから「ヘイ!」と声をかけられたときに無意識に振り向く方向が、自分の回りやすい方向だよ、というのが目から鱗な説明だった。体の軸をまっすぐ保つには縦棒の手すりを握る感じ、というのも面白い。8:10ごろから片足で漕ぐ「パンプ(ポンプのように押し出す)」「パンピング」について説明している。ただしデボラは左利きの時計回りで、左で漕いでいるので注意。右利きの反時計回りの人は右足で漕ぐ。さらに彼女はちょっとブロークンなやり方で、漕ぐ足がつま先、軸足がヒールという回り方なので「つま先でパンプ」と説明しているが、普通はヒールでパンプする。

 最近見た動画で、アイスの元フィギュアスケーターの中野友加里さんが「スピンは努力を裏切らない」と言っていた。中野友加里さんは、ドーナツスピンなど現役時代からスピンに定評のあった選手。ジャンプは試合でどうしても上手くいかなかったり、逆に練習不足でも飛べてしまうこともあるが、スピンだけは良くも悪くもきっちり努力の分だけ結果が出るのだそうだ。

 スピン上達への道は、コツコツと努力するのみ。

追記その6:右ヒール強化

 今日は右ヒール強化に、両手を横に広げたまま上半身はまったく動かさず、足だけで回る練習をさせられた。つま先をしっかり持ち上げて右ヒールを維持することだけにひたすら集中。半回転から徐々に距離を伸ばしていって、感覚を養っていった。

追記その7:柔らかいウィール

 先日からダンス用の柔らかいウィールに履き替えたら、グリップがききすぎてスピンは1回転しかできなくなってしまった。ウィールのせいにしていたら、現役選手でもある若手のコーチが「私も同じくらいの柔らかさのウィールだけど、ちゃんと回れるよ」と実演してくれた。今までは結構ウィールをスリップさせて誤魔化していたけど、柔らかウィールでは誤魔化しがきかないだけ、ということのようだ。道具のせいにしないで練習あるのみ!

追記その8:滑る方のウィールに集中

 つま先を持ち上げ続けるのが苦手で~と言いながら練習していたら、コーチが「右つま先を持ち上げることを意識するのではなく、右インサイドのヒールをしっかりと地面に押し付けるイメージで、そのウィールで滑ることに集中してごらん。インサイドの右ヒールと左トウをしっかりと押し付けて。そしたら自然につま先も上がるから」というのでやってみたら、確かに回りやすくなった。

追記その9:4方向の目線の先に目印を決める

 今日、コーチが中級者コースに入ってきたばかりのちびっこに「前と左右横と後ろの4方向の目線の先に目印を決めて、それを目で追いかけながら回ってごらん」と指導していた。私もやってみたら、あら不思議。こうすると、頭がぶれにくい~。特に初期にやっておくと良い方法だと思ったので、手の付け方のところに追記した。

追記その10:Skatieの動画とウィールについて

 先日ケイティがとても良い動画をアップしたので追加した。彼女は80Dのかなり硬いウィールを使っている。私の柔らかウィールが38Dだ。80Dなんて、私はそんなに硬いウィールが存在するのも知らなかったくらい、硬い。確かにこれならスピンしやすいと思う。(※D表記の硬さはサーモプラスティック・エラストマー製。A表記のウレタン製とはちょっと違う。同じ80でもA80ならかなり柔らかい。D表記は通常硬くても61Dくらいまでしかないが、ブランドによって差がある)

 でもスピンの達人のうちのコーチ(現役選手)は、一番スピンさせるべきウィール(インサイド左トウ)に柔らかめのウィールを使っている。なぜか聞いてみると、その場で止まった状態からスピンするならいいけど、プログラムで滑りながらスピンに入る時は、ある程度グリップがきかないとスピンの入りにキュッとうまく入れないからなのだそうだ。


 ツイッターでもローラースケートについてつぶやいています。


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