見出し画像

新入社員のころ聞きたかった話

気がつけば、学校の先生だったり、テレビで活躍している人だったり、お客さんまでも「年下」が増えてきたことに驚く。

不動産の世界に足を踏み入れたのは19歳。

当然、「家を買う」という人たちは年上だった。20代が終わる頃でも、お客様が年下であることはほぼなかった。

だが、今はどうだろう。今年で38歳になる。最近のお客様はほぼ年下であることに気がつく。

家を買う年代が少しずつ低下しているのか。はたまたお金が借りやすいからなのか。

いやいや、自分が歳をとったのだ。

「結婚を機に」「家族が増えたので」そんな理由での購入動機が多い中ではあるが、どちらかといえば結婚する年齢は高くなり、そもそも結婚自体必要ないのではという考えすらまことしやかに囁かれている。

三人に一人は離婚していたり、事実婚やパートナーシップというあり方もある。

家族が増えたといってもまだまだ全国的には少子化は進む。一向に抜け出せぬデフレ。まだ少子化から抜け出す環境は整っていない。多様性に富む現代ではもはや現実を受け止めるしかない。

そんな中、年齢について考える。

世間的にはまだ若いと言って良いと思う。今は毎日好きな仕事ができ充実しているが、まだまだ余裕があるわけではない。

そうなると、もっと早く起業したかったなと思ってしまう。

起きていることに全て意味があり、ここまできた道のりに無駄なことなど一つもなかった…そう思い込んでいるが、はたしてそうだろうか。

自分のことだからこそ分かることもある。ルーティーンにするのが得意なのだが、習慣を得ると「考える」ということをやめてしまうことが往々にしてあるのだ。

ルーティーンでも成長はしているのだと思う。ただ、成長は右肩上がりにまっすぐ進むわけではなく、ステージごとに上限があると思っている。

スライムばかりを倒してもレベル99を目指すことはできることはできる。

ただ時間は有限だ。極論を言えばいつ死ぬかも分からない。そんな中、スライムばかりを倒すことに時間を費やしていいのだろうか。レベルはなんのためにあげるのか。

今もし就職したばかりの新入社員の自分に声をかけるとするならば、「決断してから動け」と言うだろう。

目指すところ見つけて、1日一歩でも前へ進む。

1日1ページ本を読む、1日1単語英語を覚える、なんでもいい。昨日より今日の方が成長していて、なおかつ目的地に少しでも近づいていれば。

起業をするという夢は20歳のころの研修の一貫で、人生のやりたいことリストに入った。この時点ではまだリストにのっているだけだ。絵に描いた餅である。

本格的に考え始めたのは25歳を超え、宅地建物取引主任者の資格をとったくらいだろう。すこしまわりが見え始めた。

さらにもっともっと具体的に考えたのは29歳の時だ。

「30歳で独立する」と心に決めてからは、同じことをやっているのに見える景色が変わった。

これから一人でやっていくために、全てを覚えようと思った。めんどくさいことも、見ないようにしていた部分も。

とにかく売上以上に経験をしたかった。難しい案件や利益を考えたら採算が合わない案件でもとにかく一生懸命やった。

その期間のおかげで今は失敗せずにいられる。さまざまな経験からリスク管理が身に付いていたからだ。

独立すると決断してからの日々は吸収の仕方が違う。

カラカラのスポンジを水に浸けたようにインプットが加速する。そして試験勉強と違いなかなか忘れない。

五感を使って仕事をしていたのだろう。この感覚を身につけることができれば、もっと有意義な人生を謳歌できる気がしている。

過去に戻りたいとは思わないが、いつでも思い立ったその日が最年少。

ただなんとなく生きているより、燃焼して生きたいと思う。

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはまちづくりの活動に使わせていただきます!