ピアノって言ったら
ピアノをやっていると言うと、よく言われるのが
“右手と左手別々に動かすって言うのがねー。”
(難しいよね、大変だよね)
古今東西、老若男女、ほとんどの人にとって逆利き手を自由に使うのは至難の技だ。
私は右利きで、やはり演奏の上で左手がどうにも思うようにいっていないなと感じていた。そんな時に見つけたのが、ルドルフ・ガンツの対称的練習法に基づいたエクササイズである。・・というとなんだか難しそうに聞こえるけれど、やり方さえわかれば5、6歳でもハマる子がいるし、使う指を2、3本に限定したりすれば、初めてピアノを弾く人でさえ無理なく両手の指を使えるだろう。
人は元来、同じ方向に指を動かすよりも対称に動かす方が得意である。身体にとって自然な動きを使い、鍵盤の配置も対称になるポジションで弾くことによって、逆利き手をスムーズに動かせるのが、このエクササイズだ。
★ざっくり動画にまとめてみました↓
ツェルニーやブラームスも対称の動きを使ったエチュードは書いているが、私の知る限りでは、それらは左右同じ音を起点として書かれており、鍵盤の配置は対称ではない。ガンツのエクササイズの配置は調性を無視しているので、なんといっても響きがエキセントリックだ。
残念ながらこの楽譜を書籍として買える場所は見つけられていないのだが(あるのかもわからない)
↓のサイトに登録すればダウンロードできる。様々な音型・パターンのエクササイズが47ページに渡って収録されている。
https://www.scribd.com/doc/18281325/Ganz-Exercises-Contemporary-and-Special
(ちなみにガンツの師であるブゾーニの”6つの練習曲とプレリュード“の中にも一部この配置で書かれている部分があり、それもこのサイトでダウンロードできる。ただしこれは上級者〜が良いかも。マニアの方はご覧あれ。)
しかしながら、私が「左手うまくいってないな‥」と感じていたのは、単に指が動かないというよりも、左右にかける重さのバランスが悪かったり、左手にかけた重さを支え、また同時に引き上げる力や筋力が足りていなかったせいだと後で気づいたので、このエクササイズで万能な逆利き手を得るのは難しいのかもしれない。
が、このエクササイズは、自分が苦手な動きを知り、克服するための手助けになるであろうし、教える側としてもバリエーション豊富な使い方が可能だ。リハビリなんかにも使えるかもしれない。(脳にも良い働きかけをするらしい。)
いつもの練習に、遊び感覚で取り入れてみてはいかがでしょう?(どこの回し者でもありません😂)
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