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ママの乳がん、子供にどうやって伝える?

子供にどうやって病気を伝える?

うちには、4歳の娘がいる。がんが発覚してから、いつか子供に伝えねばと思っていたが、どうやって伝えたらよいか分からなかった。

ストレートに「がん」という言葉を用いて説明したほうがいいのか、体に「カバトン」がいてね~、と子供が好きなプリキュアの悪役に例えて説明したほうがよいのか。はたまた、まったく何も言わないほうがいいのか。。

でも、これから私が入院して自宅にいない日もあるだろうし、体調が悪くて一緒に遊べない日も出てくるだろう。それに、最近病院に頻繁に通っているから、小さいながらにも既に何か感づいているかもしれない。

大人が隠し事をしていると知ったらモヤモヤするかもしれない。子供に全く何も伝えずに日常生活を送るのは現実的ではないかもと思った。

「幼い子供に病気をどうやって伝えたらよいか悩んでいます」と看護婦さんに相談したところ、パンフレットを渡された。

絵本を使う

そのパンフレットの最後のページに掲載されていた『おかあさん、だいじょうぶ?』という本を購入して子供に読んでみせることにした。

「〇〇ちゃん、新しい本を買ったから一緒に読んでみよう」そう誘うと、絵本好きなわが子は嬉しそうに駆け寄り、私の前に座った。私が絵本を読み始めると、真剣な顔でじっと絵本を見つめていた。

この本は乳がんになったお母さんをもつ子供のお話。短いながらも、母親が病気になったことで直面する家族の変化がよく分かる。子供の視点を中心に感情、不安、心配、希望が上手く描かれている。

我が子の反応

絵本を読みながら私の方が涙が出そうになった。でも必死でこらえた。そして子供に私の病気についてカミングアウトした。

「実は、ママもこの絵本のお母さんと同じ病気になってしまったの。これから、病院に行ったりお薬を飲んだりして、悪い病気をやっつけるよ」

そう言うと、子供は何も言わなかった。分かったような、分からないような、なんとも言えない表情をしていた。

ただし、なぜかこの絵本を気に入ったようで、その後、何度も何度も読まされた。主人公が男の子なので、「ぼく」という箇所を「わたし」に変えて読んでくれと言われ、何度も読んだ。

絵本のお母さんの髪の毛がなくなるシーンでは「なんで、髪の毛がなくなるの?」と毎回聞かれた。

子供の突拍子もない発想

絵本に出てきた男の子は、お母さんの病気がよく分からなくて、お母さんにいろんな質問をなげかける。

「またおっぱい生えてくる?」
「がんって、うつる病気なの?」
「ぼくがいい子にしていなかったから病気になったの?」

子供って大人が考えもつかないようなことを思いついたり、心配したりするみたい。余計な心配をさせないためにも、事前にきちんとお話をしておくことは大切かもしれないと思った。

すこし理解できたみたい

4歳の娘に、私のがん告知をしてから数日後。娘は幼いながらにも将来家族に起こる変化を理解し、受け入れつつあるようだ。

今まで、夜は私としか絶対に寝なかったのだが、夫と寝ることに挑戦してくれた(そして問題なく寝られるようになった)。

話は変わるが、最近、娘の便秘がひどい。3日に1回のペースで、しかもポロポロうんち。

あんまり長引くから病院に行ってお薬をもらおうと娘に言ったところ、「その薬って髪の毛抜ける?」と真剣な顔で聞かれ、思わず笑ってしまった。

例の絵本は確実に娘に影響を及ぼしているようである。





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