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脱毛への恐怖

あなたは間違いなくハゲます

さて、ドクターHからの説明によると、治療の第一段階において抗がん剤を投与するとのこと。診察の後、看護師さんから「化学療法を受けられる方へ」という冊子をもらい、抗がん剤を受けたときの副作用についてレクチャーを受けた。

吐き気、便秘、倦怠感、発熱などいろいろあるけど、やっぱり女として一番恐怖を感じたのは「脱毛」だった。化学療法を受けると、ほとんどの人が抜けるらしい。しかも、ごっそり抜けて、ツルピカになれるらしい。

看護師さんから笑顔でアートネイチャーのパンフレットと、試供品のヘアネット(脱毛時に着用するネット)を渡されたとき、「おまえ、これからハゲになるんやで」とハゲ宣告を受けのだと身震いした。というか、実際にハゲになることを優しく伝えてもらったのである。

※ここまでの内容で、ハゲを連発していますが、ハゲに悩んでいて傷つく方がいたらごめんなさい。でも、私もハゲになるので悪意はありません。

髪を失う恐怖

今まで37年間生きてきて、ハゲだった時代は0~1歳くらいのわずかな間。当たり前だが覚えていない。わが人生でほぼ初めてのハゲ体験。どうしよう。髪の毛抜けるってのは、かなりショック。

しかも、最近は髪質改善のためにトリートメントをしたり、シャンプーを高いものに変えたりして真剣にケアをしていたところだったので、よけいに悔しくて悲しくなった。

夫に禿げる不安について伝えると「治療の間だけだから、また生えてくるよ」とのんきな発言。いやいや、前髪が少し後退してきたくらいで鏡の前で大騒ぎするあんたに言われたくないわ。

ハゲを楽しむ

失われゆく髪を嘆いていても仕方ない。こうなったら、ハゲているときしかできない体験を楽しもう。そうだ、ステキなウィッグを買おう。ケイティ・ペリーみたいなブロンドボブでもいいし、ミラ・ジョヴォヴィッチみたいな男前ボブもいいな(ボブ好き)。脳内が良い感じにお花畑になってきたところで、ウィッグのお店に行ってみた。

入店してすぐに医療ウィッグが欲しいと店員さんに告げると個室に案内された。そして、ウィッグの種類やつけ方を教えてもらった。実際に、何個か試着させてもらった。私はアレルギー体質のせいか、カラーリングでヒリヒリするのが苦手で、今までほぼ地毛で生きてきた。でも、ウィッグだったら色んなカラーを試せるのもうれしい。明るい色も結構似合うかも、なんて気分が上がった。

で、問題はお値段。医療用ウィッグ、マジで高いっす。私が気に入ったものは30万円だった。夫は買ってもいいよと言ってくれたけど、即決できずに店を出た。

帰宅してからネットで調べてみると、人毛ミックス(人の髪と人工毛が混ざっているウィッグ)でもっと安い値段のウィッグを発見。無料試着ができるということだったので、すぐに取り寄せた。実際に被ってみると、結構よい感じ。家族に見せても高評価だったので、このウィッグに決めた。

さらに、これから冬になり頭が寒くなるだろうと思い、自宅用に医療用の帽子も2つ購入。またまたさらに、ウィッグの上からかぶれるようにオシャレなニット帽も購入。あと、化学療法をする前に髪を短く切っておくと、抜けたときの精神的ダメージを減らせるし、抜けた髪の毛のお掃除も楽。という記事をネットで読んだので、美容院も予約した。これで、ハゲ対策はばっちりだろう。



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