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正社員を手放してから4ヶ月

私は今32歳です。
子供を授かりたいなと思うと、嫌でもまた年齢が気になりはじめました。

30代になって、ようやく「30歳までには」という謎の壁を越えたのにな。

女性は無意識のうちに、常に年齢の壁に迫られてるというか、崖が迫ってくるというか、、どちらにせよ、なんだこの追い詰められてる感、、、と感じたのは25歳くらいの時。

「そんなの気にしない!」
と思っていた私でも気になる年齢という数字の強力さ。

もうそろそろ解放されたいなぁー、と思いながら、あまりにも変化のスピードが早いので、また年を越して年齢を重ねる前に、今思うことを改めて残しておきたい。

誰が決めた幸せを生きるかという選択

今年、私はまたひとつ大きな決断をしました。

夏に正社員から契約社員へ転換しました。

ー正社員のほうが幸せだと誰が決めたの?
ーそれはいつの時代の話?

という疑問はこの1-2年で浮かぶようになりました。

これが幸せ!これが良い!
と疑い無く信じられることは羨ましいけど、失うことが怖いという気持ちに"過剰に"縛られるとそれはもはや不幸では?と思っています。

なので、正社員でなくなるという選択は、私の中で自分を縛る何かから解放されるための決断でもありました。

これからの時代をもっと柔軟に生きるために、契約社員になると何かが変わるのか変わらないのか、自分自身で試してみたいと思いました。

雇用形態だけじゃない。

無意識に"これが幸せ"だと思い込んでいるものは沢山あると思います。

でもそれは世の中の名もなき誰かに刷り込まれた、私にとっては関係ない価値観かもしれない。
そんなものに縛られたくないので、知らず知らず持たされて握りしめている他人の価値観を手放したいと思い、今は試行錯誤しています。

誰にも、何の広告にも、どんなマーケティングにも脅されずコントロールされず、自分で考え自分で選択したいし、自分にとって本当に幸せだと思うことのために生きたい。

いうことで、2019年の夏、契約社員を選択してみました。

「」余白をつくるための選択

それから、1年間ベンチャーで働いてみて、時代の変化が加速しているからなのか?それとも変化を感じやすい環境にいるからなのか?、、、

たった1年で、環境も自分もかなり変化したと実感していて、その結果新たに芽生えた価値観や、見える世界も変わりました。

変化のスピードをまさに肌で感じた1年でした。

ー変化した"今の自分"が次はどこに向かいたいのかー

それをもう一度ゆっくり考えたくて、しかも出来る範囲で新しいアクションをはじめたくて、時間と心の余白が欲しくなり、働く時間を減らしました。

「転職してたった一年で、もう次?」

と思われるかもしれませんが、改めて考え直すのに十分なほど、見える世界が変化したんです。

そういう意味では、働く時間を物理的に減らせるなら正社員でも良かったのですが、今の会社では正社員での時短は叶わなかったので、契約社員にならざるを得なかったという事情もあります。
(それも選択出来る環境になればいいのになと思います。)

"会社を辞めないため"のパラレルキャリアという選択

次を考える時間がほしいだけなら、このタイミングで会社を辞めてもう一度考える、というのも浮かばなかったわけではないです。

でも、出来る限りこの会社に貢献し続けたい、とにかくどんな形でも長くここで働き続けたいという想いが強く、自分にとってこの会社での持続可能な働き方を模索した結果、契約社員で働く時間を短くする、という形に至りました。

1年前、今後の人生をもう一度考え直さなければならないというとても孤独で苦しいタイミングに、今の会社に出会いました。

努力して掴んだ大好きな仕事を辞めることと、パートナーとの離婚という、とても大きな決断を同時にしました。

その瞬間、これまでの延長にあった未来は全てなくなり、1年後に自分がどうなっているか本当に想像がつかなくなってしまいました。

どんな未来になっても、決してこの選択を後悔しない。この選択を後悔しないようにこれからを生きる。

そういう、【覚悟】を強く深く持って、決断しました。

当時、「とにかく一人で生きていくしかない!まずは稼がなきゃ!」と必死だった私を、色んな事情を全部ひっくるめて採用してくれた今の会社の役員に、感謝しかありませんでした。
なので、たった1年で辞めるわけにはいきません。

長くここで働き続けるために、敢えて社外活動が出来る余白を作り、パラレルキャリアという選択を取ることにしました。

パラレルキャリアは、私の解釈では副業や復業だけでなく、社会に繋がる活動やコミュニティを複数持つということです。

私は、BurnOutしやすい自分の性格も知っているので、このまま会社や仕事だけに没入すると、燃え尽きて熱が冷めるか、疲れ果てて去る、ということを選択しかねないと察知しました。

なので、"辞めないため"に敢えてこのような選択をしたことは、あまり人には理解されにくいかもしれません。

でもこれはこの会社で働き続けるための選択です。

これまでの経験から、仕事と社外活動は、必ず相互に相乗効果が生まれると身をもって知っているので、パラレルキャリアという選択は、私なりの持続可能性を考えたバランスの取り方として、今のところベストです。

正社員から契約社員になっての変化

正直、4ヶ月経った今の感想は、家を買ったり、クレジットカードを作ったり、そういう社会的な信用が必要な場面に無いからかもしれませんが、雇用形態の変化を感じることは特にありません。

敢えて言えば、社内外問わず、周囲の人からは「なんで契約社員になったの?」と時々聞かれることはあり、純粋な興味で質問する人と、無意識に様々な固定概念を持って質問する人がいるなぁ、、と感じることはあります。

言葉尻などから、この選択の理由を色々と勝手に想像されているかもしれないと感じることもあります。

ただ、全部の理由をいちいち説明出来ないくらい、
理由もきっかけも沢山あり複雑に絡み合っていて、どれかを切り取って説明するしかない状況なんです。

誤解されることもあると思いますが、それも仕方ないと思いながら、私の口から伝える理由は全て真実で、でも完全ではない、ということをここに静かに書いておきたいと思います。

この選択の一番大きなきっかけについては、社会がもう少し変わるか、私がもっと強くなれば、もう少し多くの人に伝えられるかもしれない。
いつか、何も怖がらずに話せる世の中になるといいなと願っています。
そのためにも、私はアクションし続けようと思います。

不確実な世の中をどう生きるか

ーVUCAの時代
ー先が見えない不確実な世の中

そんな風に言われる時代だと知ってから、もう数年が経ちました。

今は、私のように生まれも育ちも特別でなく、小さなベンチャーで勤める、昭和生まれの一会社員でさえ、自分の価値観に従い、自分で立って、自分の人生を生きるために歩き出せる時代になったんだと実感しています。

私は"何者かになりたい"わけではなくて
何者にもならずに、ただ自分でありたい
自分で選択した人生を、悔いなく全力で生きてみたい

その想いにただ素直になり、試行錯誤しながら実践しているだけなんですが、それがきっと難しかった世の中から、受容される世の中になってきたんだろうなと思います。

「何者かで無ければ自分の人生を生きられない」と感じている人達には、せめて、もうそれは今の現実ではないと伝えられたらと思います。

特にこれまでの時代の価値観や幸せの定義に縛られて苦しんでいる同年代の人達に、「もし苦しいなら、価値観を見直すことも考えてみてもいいタイミングかもしれないよ」と伝えたいです。

私たちが就職した10年前とは、もう世の中は全然違う。

YouTuber、マッチングアプリからの結婚、クラウドファンディング、副業解禁、所有からシェアへ、東日本大震災、LGBTへの理解、終身雇用制度離れ、ブロックチェーンと仮想通貨、SDGsの提唱、イスラム国などの国際テロ、東京オリンピック招致、Meetoo運動、センター試験の廃止、多拠点生活やシェアハウス、サブスクリプションの普及、新卒一括採用の終わり、オンラインサロン、消費税10%、、、、

私達はこれらが無かった時代に就職しました。

過去に描いた未来に向かって進んでいてもし苦しいなら、柔軟に変えながら進めばいいと思います。

研究者でも、評論家でも、政治家でも、起業家でもない、社会に揉まれるただの一会社員の当事者として伝えたいです。

多様な全ての人が受容される社会

ただ、ここまで書いてみて、
なんか暑苦しくて押し付けがましくて、結局「意識高い系」とかいう一番嫌いな言葉でくくられてしまったら本当に悲しいなと思うので、

最後にひとつ補足しておきたいと思ったことがあります。

これからの時代の新しい価値観や生き方に移行出来ない人はどんどん苦しくなる

という世の中は望みません。

私には妹がいます。

彼女は大企業で勤めて、早くに結婚して、地域総合職という高くはない給料と刺激の少なかろう仕事と、ベンチャーで働く私からしたら信じられない古い習慣や年功序列に、文句を言ったり言わなかったりしながら、
友達や夫と楽しく日常を過ごし、幸せに暮らしています。

そこには、何のパラダイムシフトも無いかもしれません。

いまのところそうなだけで、今後彼女も変化するかもしれないし、しないかもしれない。

でも、そんな妹も、私も、同時に幸せになれる時代になるといいなと願っています。

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