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こじらせシングルマザーが出来あがるまで⑦

4か月になった息子は早々に7キロを超え、8キロ近い体重がある。

中高6年間バスケ部に所属し、仕事でも腕の筋肉をフル活動してきた私でも8キロをずっと抱っこするのはツライものがある。

息子の父親、私の恋人であり、旦那ではないクレヨン野郎は筋肉自慢野郎でもある。大酒のみで仕事を始めてからは運動は全くしない、26歳から20キロ近く太っているらしいが、上半身の筋肉だけは衰えないそうだ。

前回、そんなクレヨン野郎のビックマウスぶりを書いたが、書いている途中からだんだん腹が立ってきた。思い出し怒りというやつだ。

なんでこんな奴と付き合ってるんだろう。。。

なんて事まで考えてしまったので

今回は少し心の中で笑っちゃうようなお話をあげていきたい。


私達カップルには、先輩夫婦がいる。『なんとかなる男』先輩と『ぶっとび子』先輩だ。(3話参照)

この夫婦とは二人が結婚する前からよく遊んでいた。

この二人と一緒にいる時、クレヨン野郎のビックマウスは勢いを増す。

私となんとかなる男先輩はクレヨン野郎と一緒にいる時間が長いので、クレヨン野郎の長い話が始まると、だいたい聞いていない。半分は聞き流しているので、相槌すらうたなくなる。

クレヨン野郎の取り扱いとしてはこれが正しい。

ぶっとび子先輩は違う。どんな話でも興味をもって聞いてくれる。クレヨン野郎にとっては話心地のよい相手である。


まだ若かった5~6年前、4人で飲みにいった一幕。

何の流れからか、赤ちゃんは胎児の時の記憶を3歳位まで覚えている。という話になった。

するとクレヨン野郎が驚きの発言

『俺はお母さんのお腹にいた時にお母さんが親戚の叔父さんと話してた内容を覚えてたよ!』


しーーーん。


何言ってんだろうねコイツ!!


すかさず、ぶっとび子先輩が詳しく聞かせてと促す。

『そんなわけないと思うでしょ?でも本当なんだよ。大人になった時にあれは胎児の時の記憶か!って気付いたの』


そんなわけないっしょ!(笑)


これには笑うしかなかった。

なんとかなる男先輩もお酒を飲みながら笑っている。

ぶっとび子先輩だけは違う。

『どんな内容だったの?』『叔父さんのほかに誰がいたの?』

こんな質問してくれる人は他にいない。


クレヨン野郎は早々と話を聞くのをヤメた私達を置きざりにして、どんな話だったのか、ほかに誰がいたかを目を輝かせながら話していた



また別の日には、

『俺は生後6か月で歩き回ってたよ』

『俺は毎日寝る前に宇宙の中からみたちっぽけな自分を想像しながら眠りにつく』

『一睡もしないで一週間働いたことがある』

『俺の靴下がいつもなくなる。絶対靴下泥棒がいる!』

『緑色の蛙みたいな地球外生命体みたいなのを見たことがある』



6か月で歩き回るってどんな足腰じゃ!

宇宙って。。

どんだけブラック会社やねん!

靴下ちゃんとさがせ!!

それただの蛙や!!!


突っ込みどころ満載。


こんな話を聞いてよく真面目に質問できますね。


一度ぶっとび子先輩に尋ねたことがある。

『えーーー!だって面白いじゃん!!あそこまであり得ない事を真面目に話す人なんてなかなかいないよ!貴重な存在だよ。いつボロが出るのかな?って思いながら聞いてるよ』


天晴!!


その考え私には無かったです!!!!


そう思いながら聞いてると、案外いい暇つぶしになることが判明。

今ではいつボロが出るかを待っている。。


まだまだ時間がかかりそうだ。


6か月で歩き回る足腰は良いとして、このビッグマウスを息子が真似しませんよううに・・・

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