川というものは
川の浅瀬に立っていた時に知らなかったことを
川の深みに入って知ることとなる
川というものは、あるところから急に深くなるということを、子供の頃に自然に親しむことで学んだ。
父の釣りに一緒に行った時、誰も気づかぬところで深みにはまりそうになった。一瞬、ドキッとして、冷や汗がでたものだ。帰る道すがらだったか、後日だったか、父に話したところ「ああ、そうなの」という程の返事だったが、それでほっとしたのだった。
それは、たしかに危うい経験であった。一歩間違えば、流されゆくことも考えられた。だが、故意につくられた経験ではなかった。だからこそ、上述の言葉が出てきたのだろう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?