語りかける本
カフェに来て読書をしていると、ふくふくとした赤ちゃんを抱いた女性が立っていた。なんだか、平和な光景を見ている。あの赤ちゃんが学校に行く頃、大人になる頃、どのような環境になっているのだろう。私が学校に通った頃とも、現在とも、ずいぶんと変化しているのだろう。
カフェは、いつもより空いていて、ここに来るといつも同じ席で勉強をしている年配の男性が、今日はいなかった。どことなく寂しい気持ちになるのが不思議だ。時間は進んでいて、コーヒーも、店内も、クリスマスカラーになっている。そのコーヒーを飲みながら読む本は、私に知らなかったこと、未知の世界を話してくれているようだ。
これまで、どこかで緩んでいた時の針を合わせ直した気持ちである。
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