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知っているようで、知らない場所

皆さん、こんにちは。そして、はじめまして。
柚芽果(ゆめか)ともうします。

私は県内の大学に通う平凡な大学4年生です。そして、生まれてから21年間、ずっとみなかみ町で過ごしてきました。
この度、ご縁があってミナカミハートライターズの一員として活動していくことになったわけですが、この取り組みを通して私がどのようなことを発信していきたいかということを今回は書いてみようと思います。

唐突ですが、今から私が経験したエピソードを紹介したいと思います。
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私は、湯原温泉街にあるピザ店でアルバイトをしています。そこには、日々たくさんのお客様がやってきますが、観光客の方も多く来られます。
そんなある日、お客様のお会計を担当した時のことです。

「これからちょっと観光したいんですけど…

みなかみ町って何がありますか?」

私は上手く答えられませんでした。


お客様を見送った後、どこか情けない気持ちになったと同時に、みなかみ町を知っているようで全然知らないことに気付かされたのです。
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冒頭の自己紹介でも言った通り、私は生まれてから21年間、ずっとみなかみ町で過ごしてきました。

『そのはずなのに…』

いざ聞かれた時にみなかみ町について何も伝えられなかったことが心残りで、悔しい思いをしました。

そんな中、現在執筆中の卒業論文が観光に関する研究となっているため、此処みなかみ町をこよなく愛し、愛するみなかみ町のためにそれぞれ活動する様々な方のお話を聞く機会がありました。


皆さんが共通しておっしゃっていたのは、
「水の素晴らしさ」、「自然の豊かさ」、「人のあたたかさ」

同時に『その魅力を知らない(忘れていたり、気づいていなかったり)町民の多さ』です。

やはり、地元の最前線でソーシャルな活動をしている方々は、自分が暮らしている町のことを知らない人がたくさんいることを見抜いていました。


蛇口をひねれば毎日美味しい水が飲めること、そんな水で炊いたご飯、焼いた生地、淹れたコーヒーが絶品であること、底が見えるほど綺麗な水が流れる川がすぐそばにあること、その綺麗な川で気軽に遊べること、動物の出没が日常茶飯事なこと、谷川岳を見て四季の変化を身近に感じられること、こんなにも『自然』が豊かな場所が都心から約1時間の距離にあること…


これらは私たちみなかみ町民にとって当たり前のことで、近くにあり過ぎていつの間にか見えなくなっていた魅力たちです。


▼いつでも気軽に自然と触れ合える、みなかみ

湯檜曽川④


▼美味しい水で絶品が生まれる、みなかみ

ラビエール


私は思います。
みなかみ町には、人の目を惹くような派手なテーマパークではなく、SNSでバズるようなコンテンツではなく、『本物の自然』があると。


訪れた人々が、「みなかみ町から始まる水が、その水をつくる森が、それを守る人が、私たちの生活に繋がっている」と感じ、その後の生活で少しでも自然を大切にする行動を実践してくれる人が増えることを期待して、まずはみなかみ町民である私たちが改めてみなかみ町のことを知っていきましょう。


その、皆さんの『知る』を支えられる存在になれるよう、今後も発信できたらいいなと。


「何もないよね~、みなかみって」

という自虐的な言葉ではなく、


「みなかみってね、」


と、誇らしく語れる人々で溢れる町に。

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◎文・写真:ゆめか

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