「事件の涙」をたったいま見た
「小川さゆり」さんという仮名で活動された、宗教2世の代表的な存在としてメディアで認知されている方だった。
恥ずかしながら私が彼女を知ったのはたった今だった。(基本的にテレビを見ない。相当コントロールされたSNSの情報しか流れてこないことを痛感)
仕事の忙しさを言い訳に、世の中のことについて触れていなかったのだ。
恥ずかしついでにもう一ついうと。この番組を見たのも最後の15分程度のところだけだ。たまたま見た。
にもかかわらず刺さってしまった。
「自分のようになってほしくない。自尊心を持ってほしい」
と子供に対して願いながらも、自身が親に対して不信感しか現状持っておらず、
親が自分を育てた時のことを参考にできない。
故にどうしたらいいかわからない。
そんな”小川さゆり”さんに対して
カウンセラー?の方の助言
「自分のようになってほしくない、というのと、自分にないものを持ってほしい、というのとでは、子供の受け止め方が違う」
多分正確な言い回しは違っていたと思うが、大体こういう意味だった。
仮名を持つことで新たな友人ができていることも、SNSの良い側面がでていると思った。宗教2世(であることに自覚的に批判の立場をとった人)の仲間。
突然に涙してしまう様子も映されていた。
判断力のない子供時代に受けていた洗脳のこと。
現在の活動の中で受けるSNSでの誹謗中傷に、夫が精神を消耗してしまったこと。
この2つのシーンだけ見た。
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自分とは境遇が違いすぎて、この方の苦しみはわからないし、その意味で本当は共感もできていないと思うのだが、しかし一段階抽象度を上げると、なぜ刺さるかも自己分析できてしまう。
①自尊心(はやりの自己肯定感と言っても良い)がない自覚がある
②故に「自分のようになってほしくない」と子供に対して願ってしまう
③育て方の反面教師だけがあって、参考事例がない(ネットとか伝聞にしかない)
一番共感してしまったのは
「根っこがちぎれている。いつ飛んでいってしまうかわからないほどに」
という自己認識。
大嫌いな統一教会が、自分の生誕のきっかけになっている矛盾は一生解消されない。それに由来することだと。
そんな人が、1年前のメディアの風潮の違いに感応し、仮名で行動を起こし、仲間ができて、最後には自由について語って番組が終わった。
「世界にはいろんなものがあって、それをまだまだ知れていない。そういうことを子供に色々教えたい。何通りも考えられる。それが自由だと思う」と。
当然良い感じに編集されてもいるのだろうし、むしろ自己肯定感の低い風潮もあって意図的に演出されたのかも知れない。だとしたらまんまと刺さったので良い番組ですありがとうございます。
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今は「街角イヤホン」をやっている。
TV面白いなあという漠然とした印象に変わってしまうものの。
「事件の涙」というタイトルには、「余波」のようなニュアンスを読んでしまうが、その名残だけは確かにまだある。
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