Killers in the Sky第四章"Be invincible!"
ガールズ・スチーム・メタル楽団FATE GEARによるコンセプトアルバム「Killers in the Sky」の第四章です。(他の章はこちら)
サブスク配信とともにお楽しみください。
なお歌詞の掲載を省略している代わりに、
CDブックレットにはない解説付きでお届けします。
"Be invincible!"
そもそもこの戦争は資源戦争と言ってもいい。
戦うのは敵の軍隊だけではなかった。
貧しさから空賊に身を落とした者や、密輸船がごろごろいて、
表面は治安の維持と言っときながらそういう船を見つけて攻撃して、
奪えるものは根こそぎ奪った。
捕虜を生かしておくほどの食料もないから、あとは…
戦ってはまた資源を消費して、また戦って…
はぁ、人間って何なんだろうね。
そして俺がインビンシブルに来て数か月が過ぎた。
ある日、俺は新兵器の乗り手に抜擢されることになる。
ラカムに艦内の格納庫まで連れて行かれると、
戦車と戦闘機を組み合わせたような、見た事もない機体がそこにあった。
「わっ、なんですかこの機体!カッコイイ!
俺がこんなのに乗っていいんですか?」
「良いだろ?『空飛ぶ戦車』ことM-900という新兵器だ。
2人乗りになってて、お前にはその砲塔の部分…
そこに乗って射撃を担当してもらいたい。
砲塔は回転できる仕組みになってて360°どの方向だって撃てる。
機体を旋回させりゃ上にも下にも。まさに死角なしってやつだ。
ただし、回転するぶん身体にかかる負担がとてつもなくデカい。
俺も試験飛行でやってみたんだが何回か気絶しちまってだな…」
「ええっ、そんなの俺には無理じゃ…」
「いや。こういうのは身体が小さい人間のほうが、
身体にかかる負担が少なくて済む。
お前にしかできない仕事なんだ。やってくれるな?」
「…やってみます。」
「操縦席には俺が乗るから、息合わせてこうな、相棒。」
正直最初のうちは何度も気絶したが、
気合で訓練を重ねて乗りこなせるようになっていった。
それから俺たちは二人一組で、遊撃部隊を率いて戦うようになっていく。
解説
この部分はウクライナ侵攻がはじまってから追加した文章になります。
もともとは第2次世界大戦中の日本みたいなイメージで書き始めた話なので、資源不足という設定はあったのですが、
いざ自分たちがガソリンやらガスやらエネルギー問題に直面すると、
出てくる言葉も変わるなぁ、と…
ちょっとしたボヤきではありますが、追加しました。
M-900の由来
名前の由来は私がよく使っているアンプ、マーシャル900です(笑)
戦闘機であればF(fighter)が付いたり、
役割によってイニシャルが決まったりすると思うのですが、
M-900に関しては愛称的なものだと思っていただければと思います。
出た~、断れない上司からの圧力~(笑)
こういうやつは身体が小さいほうが負担が小さい、
というのは宇宙飛行士の訓練の話を思い出して取り入れました。
体にGをかける訓練で、女性のほうが男性より耐えれたりするらしいです。
be invincible
船の名前にもなってますが、「無敵であれ!」という意味で曲名を付けました。
元ネタはThe Sky Prisonの解説でも書いています通りFF3の飛空艇、
さらにそのFF3の飛空艇の元ネタは英国の戦艦だと思われます。
でもこの話で出てくるインビンシブルの見た目のイメージは大和っぽい感じです(ジャケの感じ)
…でもLive in bloodのロケ場所は三笠です(カオス)
だって大和は沈んじゃって存在しないし…
第五章へ続く!
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