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どうぶつ病院の先生がくれたありがたいお言葉の話

おじさんが亡くなる敬意を書き綴ったが
そのあとの話も
これからポツポツと書くかもしれない

今回は動物病院の先生のお話

おじさんが亡くなり
母親に電話する前に
実は病院に電話をした


今回のおじさんの件で
夜間救急・近所の病院・実家がお世話になっている病院

の3つをハシゴしたわけだが

群を抜いて

3件目の動物病院の先生が非常に良かった
親切で丁寧で
猫と人間に配慮があった

2件目の先生のように
「死にかけてる」
なんて言葉はもちろん微塵にも出さなかったし(て出す方がどうかしてるわ)

そんな先生に
報告と共に
感謝の言葉を伝えたかった


でも繋がったのは留守番電話だった


「あぁやっぱりなんやかんやビジネスなんだよ。
何かあったら電話くださいって診療外になったら繋がらないんだよ」

なんて少し落胆しつつ


母親に電話をかけた


明日にでも火葬に行こうと約束をし
仕事中でもその時間は行くと言ってくれた
休みの妹もおじさんの最後を見に行くと言ってくれた
元パートナーは仕事だったのでとてもありがたかった


すると動物病院から電話がかかってきた


出ると先生の声がした

「すいません、着信履歴が残ってたので。何かありましたか?」

わざわざ折り返しの電話をいただいたのだ


なんやかんやビジネスなんだよとか言ってすいません・・・とか思いながら
おじさんが亡くなったことを感謝とともに報告する


先生はとても残念です。と言いその後素敵な言葉をくれた


「僕は長年いろんな動物を見てきて
いつも感じることがあるんだけど
動物は必ず最後
会いたい人に会ってから亡くなるんだよね。
だからもし
あなたがあの時くろのすけちゃんを入院させますって言ってたら
彼はあれからすぐに亡くなってたと思う。
家に帰ることができて
みんなで一緒の時間を過ごせたからこの時間まで
彼は生きていたんです。」

と。


そしてまた先生の見解を教えてくれた

「猫を飼ってる飼い主さんは
自宅へ連れて帰る人の方が多いんだよね。
僕も猫をずっと猫を飼ってるから思うんだけど
猫を飼っている飼い主さんは
どこかでちゃんと分けている
あたしはあたし、あなたはあなた。って
だからこういう時に猫の思いを汲み取って
猫の気持ちを尊重する。
家に帰りたいんだろうなぁって。
もちろん怖いんだけどね。
自宅に連れて帰るってことは。
でもなんだか人間とペットなんだけど
その領域を超えて
魂と魂の共存。のような気が、僕にはするんだ。」


どうやら先生も
ずっとおじさんの種類である
ハチワレを飼っていたらしい
老衰で数年前に亡くなったらしいのだが
また縁あって
去年同じハチワレを迎い入れることになったのだそう

だからなのか
おじさんには凄く思い入れがあったという先生

昨夜はとても忙しくて朝方まで仕事をしていたけど
おじさんはみんなが見える位置にわざと置いて
急変があっても対応できるようにしてくれていたそう
朝方先生がデスクワークをしているときも
パソコン越しにおじさんを見れるようにとも教えてくれた


ずっと通院していたわけじゃないのに
おじさんはなんて恵まれているんだ


感謝の気持ちが溢れかえってくる


最後に
「猫を飼ってる人には
猫の縁ってものがあります。
あなたも今は悲しいと思うけれど
必ずまた巡り会う時は来る。」

と仰ってくださいました。


猫には猫の
犬には犬の縁


そういえばずっと
実家には猫がいるなぁ



おじさんが亡くなって
ふと


このおじさんの身体を何か
世の中の役に立ててもらえないだろうか

と思いついた

おじさんは急性腎不全という病気だったけど
今後の猫病気の開発や発展に
おじさんのたくましいボディを使ってもらえないか。と


そのことを先生に伝えると
「くろのすけちゃんは綺麗な身体のままだから
そのままにしておいた方がいいと思います。
今まで沢山の動物を解剖してきたし
それに今は、ハチワレ好きな僕が
くろのすけちゃんを解剖できないw」

と冗談を交えて
あっさりと断られた。笑


先生の元へ
連れて行ってよかったと思う


おじさんは本当に人徳のある奴だ



生前
おじさんが苦手だという人はいなかった

一時期自宅でヨガの個人レッスンをしていたのだが
おじさんは生徒さんから離れようとせず
レッスンが開始できなかったので
部屋から出そうとしたら
「いいんです!くろのすけがいた方がリラックスできます!」
と生徒さんに言われた。。。

あの時の勝ち誇ったおじさんの顔たるや。くっそーーー


インスタグラムにおじさんの様子を投稿すると
コメントがつき
ファンだと言ってくる友人
待ってました!というコメント


おじさん
あんた、あたしの周りではちょっとした人気もんだったんだよ


おじさんの珍話は
また書こう。


後日
動物病院から
お供えのお花までいただいた

元パートナーは
写真2枚を現像してフレームに入れ
造花(なんで造花やねん)が飾られて

リビングの一角が
立派なおじさんの仏壇のようになっている


あたしは
心の中で生きてりゃいいやって思うタイプなので
全くそんなことする予定もなかったんだけど。

49日でも過ぎたら
本棚に移動しよう。


おじさんも気恥ずかしいでしょ


あんたはそういうタイプじゃないから