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勇気は「直感」を得てから。(HSS型HSP女性が抱える離婚問題)

少し緊急で記事を書きます。今から書くのは以下の内容と一見、対比をなすものです。↓

HSS型HSPは、生きることの意味を突き詰めて考えるため、通常の人が辿り着かない究極の選択にまで行き当たってしまうことがあります。例えば、結婚生活と離婚問題。
仮に相手に落ち度がなくても、HSS型HSPはパートナーとの間にある価値観の違い、些細な生き方のズレを『まあ、こんなものか』と軽くやり過ごすことができません。とことん問題の根源を追究し、答えを探し出します。例えその答えが一般常識から外れていたり、知人友人から反感を買い、当の配偶者自身を悲しませてしまったりするとしても、『決行』するための行動力をHSS型HSPは持っています。高い確率でそれを決行しようと考え始めます。
それでも迷いがないわけではありません。誰かを悲しませてまで、自分の生き方を貫くべきなのか? と。本当にこれが正しい道なのか? と。

この問題は私自身も何度もぶつかり向き合ってきました。相手と『魂の深い部分での結びつき』を欲するHSPの愛情深さゆえ、これが叶えられない相手と共にいることに一体何の意味があるのか、分からなくなるのです。

『思考』してもなかなか答えは出ません。『頭で考えても』本物の答えには辿り着けないことがあります。論理思考は動機が間違っている場合度々エラーを起こします。たった一度の人生なのだから、私は私の人生を生きているのだから、私が本当に望む生き方を選ぶことは間違っていない。これほど辛抱して努力を重ねてきたのだし、残りの時間は自分らしさを貫きたい。世間一般の価値観に従うような楽な生き方はいらない。どんなに苦しくても非難されても私だけの価値を求めてもがいて生きていきたい。例えそこに安定や安心がなくても──。そう『考えて』しまいます。

本当の答えとは、自分自身が作り上げていくものなので、どっちが正解か、と行動前に考えても分からないです。他者から見て『正しい』『誤り』とされるどっちの道であっても、自分が選んだ方を自分で『正解』にしていくことに意味があるのだから。本当の正しさはそこにしか存在していません。

ただ一つ言えることは、今から発揮しようとしている「勇気」は本当に、共感力が強く感情的結びつきを強く欲するHSPとしての「直感」に沿ったものかどうか? ──この点を忘れてはならないということ。

HSS型HSPは直感を持っています。
本当に大切なものが何か、直感を研ぎ澄ませてきたならばそれがわかります。例えば、(このnoteに何度も書いてきたように)幸福と呼べるものには三種類あります。これには優先順位があって、世の中の多くの問題はこの優先順位を間違えるために起こります。優先順位どおりにいうと、以下になります。

1・セロトニンの幸福(心身の健康と安らぎ)
2・オキシトシンの幸福(愛情とふれあい)
3・ドーパミンの幸福(達成感や獲得からくる喜び)

もし自分の「人生最大の決断」となる行動が「3」であるなら、少し考えものです。「1」と「2」を犠牲にしてまで得ようとすれば、最初は良くても最後には痛い目に遭います。人間にとっての幸福の優先順位は個々でそうそう変わるものではないからです。
もし自分の行動のせいで生じた身近な人物の苦しみが、今後あなたの良心をじわじわ責め続け、長期に亘り苛むならば、あなたは「3」を得るばかりに「1」の幸福(最優先されるべき幸せ=心身の健康と安らぎ)を犠牲にしたのです。あるいは、今は「3」に目がくらんで見えていない「2」の幸福(=愛情とふれあい)が、人生最期の瞬間『何より手離してはいけないものだった!』と気づく羽目になるかもしれません。その時はもう遅いです。
逆に、もし今から決断する行動が、「3」より高い順位にある幸福に「しっかりと繋がっている」ならば、例え今後数々のリスクを抱えるとしても、恐らくあなたに後悔はないはずです。

『安全地帯で没個性』状態から逃れ出る欲求は、HSS型HSPの持って生まれた本能です。それは同時に、HSS型HSPらしい利他心(良心の強さ、共感力、他者への思いやり)に基づいて生まれ出るものです。記事に書いたとおり。↓

自分らしさを発揮する上で必要な「創造性」とは、真逆のものをじっくり観察し、理解し、矛盾を心に受容し、自己のうちにそれを統合し得たときに初めて生まれ出るもので、そこに打ち立てた自律心がつまり『個性』である。

記事より

本物の「自分らしさ」とは、自分にとって不利なものを心に受容し得た後で、完全にポジティブなものとして生まれ出てくるものです。私はそれを、過去の経験や直感から強く強く信じています。

まずは、自分が求めている幸福の「種類」を見極めておく必要があります。そしてもしあなたが「強度の」HSPもしくはHSS型HSPならば、自分の良心の強さを少なく見積ると大変なことになります。

人生最期の日をイメージで想像してみるのも大事です。その時あなたはこの道を選んで本当によかった、悔いはない、と心から言えるでしょうか? リアルに、明日起きることのように想像してみてください。頭で正しさについて考えるのでなく研ぎ澄ませた直感で、共感力や愛情深さと結びついたHSPの直感で、答えを出すと良いと思います。(ただしこの直感は、これまでどれほど世の中の構造や人間の性質について知識を得、行動に落とし込んで知恵にしてきたか、その量がものをいう場合があります。)

勇気があれば怖がることはないです。先に書いたとおり、正しさは自分の外にあるのでなく、自分が選んだ道そのものを正しい道として作り込んでいくことで手にするものだから。そのために、まず自分の内面とよく会話できるようになっておくことが必要だと思います。

HSS型のHSS因子は、とかく現状を破壊しようと働きます。この破壊力たるや凄まじいものがあります。同時にHSPのSPS因子は、他者への愛情や良心的な行動から決して逃れられません。自分の中にある配分を見極めておくと、人生最大の決断を迷いなくできると思います。
正しさは自分で作るもの。自分の中にある良心に沿って作るもの。この「自分で作る」という覚悟を持てたとき、それが本物の勇気となります。

ちなみに、私個人の話をいえば(ここでは簡単なことしか書けませんが)、自分の中に存在する「利他心」から逃れることはより強い痛みにつながると、エンパシーがもたらす直感が強く働き、自我を捨てる勇気を出しました。不思議なことに、この問題の渦中に置かれていたとき手にしていた小説の中の登場人物が役割モデルとなってくれました。その人物は自分らしい生き方をあえて放棄しました。世間に迎合したからではなく、自分自身のために放棄したのです。勇気は必ずしも自分を満たすためだけに存在してるわけではないです。誰かのために自分を差し出す覚悟もまた(それができる人間にとっては)勇気であり、自分らしさです。

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