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追悼

終戦記念日の8月15日。

あれから77年。

私が某省社会援護局で働いていた時には戦後50年の節目の時で、日本武道館で戦没者の遺族の方々の対応に追われていたことを思い出します。
テレビで見る、遺族の方々が高齢になっていく姿を見る度に、いろいろなことを考えます。

勿論、私も戦争は知りません。

当時、中国に残留してしまった日本人を帰国させるための手続きや、帰国した後の自立支援センターでの研修の手続きのため、手紙でやりとりをしていました。

戦後50年が経ち、顔が似ていても「今更引き受けることはできない」と、身内だということを隠そうとする人、
どうせ、「もう資料も古くなっているし、判明しにくい」からと、捜索を諦めようとする人
日本に帰ってきたけど、言葉も通じないし、生活がしにくい、国はもっとお金を払って責任を追うべきと毎日座り込みを続ける人、

たった2年という時間でも、色々なドラマを見てきました。

訪日調査の時には、50年という時を越えて離ればなれになった家族と対面する瞬間に立ち会ったこともありました。

靖国神社の参拝問題などがニュースでは大きく取りあげられていますが、
戦争があって、国の為に戦って亡くなった方、家族を失った方、母国に帰ることができなかった方、自分の意志と反して行動しなくてはならなかった方がいるという事実がある、とてもシンプルなことではないでしょうか。

戦争を知らない私でも、
今、こうして何不自由なく暮らすことができている豊かな日本を築き上げてくださったのは、そういう時代もあったからだということはわかります。
だからこそ、先人達に感謝をし、黙祷を捧げるのです。
皆さんの、お陰で、子孫が幸せに暮らしています。

改めて戦没者の皆様のご冥福をお祈り致します。

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