さんぽb

『カウントダウン テラ』~地球からのメッセージ~ その③

第2章 『自己紹介』

アリサ『ミミ、時ゲートオープン。』

ミミ『了解した』

ミミが何かをつぶやくと不意に神威の周りの景色が変わった。今まで周りにあった、人も家もビルも車も何もかもが突如として消えた。ここは何も存在しない空間…のようだった。

神威『え、ここは…どこ? な、なに?』

アリサ『そんなに怯えなくてもいいわよ。あなたを食べたりしないから。…まずは、自己紹介するわね。私はアリサ。アリサ・メイラントよ。「アリサ」って呼んでいいわ。そして、肩に乗ってるこの子はミミ。さっきあなたを助けた子よ。』

神威『え?あれ?…さっきのあれ?犬じゃないの? 今はリスみたい。。。』

アリサ『リスでもないけど、ミミが犬に乗り移って…まぁその話は後でいいわ。』

神威『僕は…』

アリサ『あなたは時枝 神威。15歳の男の子。東京にお父さんと2人暮らし。残り時間は…まぁいいわ。』

神威『えー何でわかるの?』

アリサ『…うーん、簡単に言うと、まぁそういう能力を持っているからよ。』

ミミ『アリサ、ちゃんと説明しないとだめだよ。多分この子が君のバディになるんだからさ。』

神威『え…ちょ…しゃべってるwww』

ミミ『ミスター神威 これからよろしく!』

神威は徐々に落ち着いてきた。アリサはじっと神威を見つめている。その透明な瞳に神威は少し救われたような気持ちがした。

神威『君は、何者?…というか聞きたいことがたくさんありすぎて何から話したらいいのかパニックになってる…』

アリサ『そうね。私も言いたいことが山ほどありすぎて、どれから伝えようか困っているところよ。とりあえずちょっと座らない?』

2人はその空間に腰を下ろした。

アリサ『私は時の番人。人間じゃないわ。まぁ地球語で言うならば宇宙人かな。「時の番」をしてるの。もちろん私ひとりでじゃないわよ。仲間と一緒にね。それでね。たまになんだけど「時が暴走する」ときがあるの。』

神威『時が暴走??何のことかさっぱりわからないよ。』

アリサ『うーん。ミミちょっと、黙ってないで助けてよ。どうするの?』

ミミ『…アリサの「時のチカラ」は本当にすごいのにいつも説明ど下手すぎるのが監視者として困る。えー、ミスター神威、「時間」という言葉は勿論知っているかな?』

神威『あぁ。1日は24時間とか?』

ミミ『地球時間ではそうだな。でも私達時の番人が考える時間というのは、もともと1日単位で考えるものじゃぁないんだ。あらゆる生命体が産まれてから死ぬまでを「1つの時間」としてとらえる。木も草も動物も人も、一つひとつが「1つの時間」を持っているんだ。』

神威『うん。なんかよくわかんないけど時間の考え方がこっちと違うんだね。』

ミミ『そうだ。人間界ではそれを「寿命」と呼んでいる。』

神威『あー寿命のことね。』

ミミ『そしてこの地球そのものにも「別の1つの時間」が存在している。』

神威『地球の寿命?それって地球が生き物ってこと?』

ミミ『地球は器だ。生き物ではない。皿のような器を想像するといい。皿にたくさんのものを盛り付けるとあふれてしまうだろう?地球のような惑星という器は、皿同様、時間そのものを入れておく器なんだ。だから時に時間があふれてしまうこともある。』

神威『よくわかんないよ。話が大きすぎる』

アリサ『えーあんたバカなの?ミミの説明すごくわかりやすいのにー』

神威『アリサさぁ、さっきから「あんた、あんた」って言うけど年いくつなの?』

アリサ『地球年齢で言えば15歳よ。あんたと同じ年。バディになるんだから同じ年に決まってるじゃない。バッカじゃないの?』

ミミ『いや、アリサ、こちらのバディ設定はミスター神威もさすがに知らないだろうよ。。。』

神威『なんだ。タメなのか…』

アリサ『なんだ。って何よ。うー、あのね、宇宙年齢で言えば5000歳よ。どう?驚いたでしょ?敬いなさい。』

神威『5000??ウルトラババぁ…』(ぼそっとつぶやく)

ミミはそれを聞いて不覚にも少しニヤッとしてしまった。

ミミ『オホン。ミスター神威。あー、私は驚くほど耳がいい。アリサに消されるからそれくらいにした方がいいぞ。』

アリサ『何よーなんか言ってたの?』

こんな会話の中で、神威はだいぶリラックスしていた。このころはまだ自分の運命がこれから大きく変わることに当然自覚などあろうはずがなかった。

























構想3年のオリジナル空想小説です。 初めての小説なので稚拙な表現等あるかもしれませんが大目に見てくださいw 将来的には漫画やアニメになると面白いなーと思っています。大まかな設定はすでにありますが臨機応変に変えていこうと思います^^