詩「楽園（果）実際」

ぼんぼりが光る
半明半闇の店内で
煙が立ち上る
半白半灰の
これは
縮図
故に引き延ばす　と
これは
現実
絵本をとじるには
まず両側の壁をば
たんとたおさねば
なるまい
（今日は　おもちゃの　お祭りだ）
お通しが　きて
乾杯を　して
談笑　した
花を　つんで
時に　涙し
そうだ　おもちゃの　お祭りか
割れるような　音が
人か
ジョッキか
心か
身体か
それは
眉毛の根本の動きでわかる
どの人の額も
反射している彗星を
氷に見立てて
流し込んでみたいのだ
は　背中が冷たい夏だから
は　縮尺は急に変わるのだ　つまり
きみの顔が近くなるその時
地図の世界は少し遠のいて
君と手を振り反対へ
行くその時
これは
縮図だから
目一杯の天然水で
グラスにおいて
割り
味を確かめてみる
なぜだか
今の方が味のこい
ひとりっ

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今までより、加速していく。

MNB連続詩集『どどめ色』｜ミナベシオリ／祝ココア共和国掲載！｜note