詩「夏雪と三千万秒」
振り返ると いつも
小雪が降り掛かっているようだ
襟足 夏 小雨を前にして僕は
何を
考えているのだろうか
夏雪と 三千万秒ほどの 隙間
気持ちの上で長袖を着だす 朝方
通り雨の気配はとっくにやみ
気配は
やはり 雪
日の目を見ない者たちの
行進が
行進
そうだ
これは紫陽花の
君の
雌蕊
夏雪と 三千万秒もの 厚み
神が千切るたび
季節は元の季節になって
つう つう
ほら
汗が流れていく
肩筋から肘を経由して
君の
舌
僕も
舌
つう、つう、つう。
夏雪は 決して 見えず
積もる
見せてあげる
三千万秒
それが経ったら
僕の視界に君が入る
大丈夫
迎えに行くから。
大丈夫
終わらない、から。
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