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『開幕前夜』第8話「はてしない物語」

 わいさは凶々しき者。

「四」と「死」。

………………
…………
……

 わいさの秘密。

それでも、

時代は情報社会。

みなさんご存知。

世界ははてしない物語。

耳を澄ますと音が鳴る。

終わりなき旅路の。

わいさはいつか出会うだろう。

時は知らずとも。

鏡の国の同胞に。

………………
…………
……

 きっと、

きっとね。

 わいさの名は✕✕✕✕。

三つのBと公正さを逆回しに。

わいさを魅了するもの。

マイフェイバリットシングス。

夏空に放射する白球。

スウィングする奏で。

そして……、

グルメ。

………………
…………
……

 最後の美食に関しては、

大きく普通でないかもな。

……それでも、

わいさの入学する学園なら、

言ってもらいたい。

普通だよ、と。

わいさが喰らうは神に妖。

いつしかの呼び名は神喰(かみじき)。

そんなものいないと言う人は多い。

 しかし、

偉大な小説家は言いました。

「人間が想像できる事は、人間が必ず実現できる」

在るから、

言の葉に降ろせる。

そうとも考えられる。

 まぁ……、

とにかく、

わいさは神すら喰らう者。

口にて喰らい、

「美味かった。ご馳走様。さよおなら」

そんな感じ。

少しお下品かな?

それでも人間だもの。

わいさは美し野辺に咲く花より、

夢の島に生きる、

醜に在る美を尊ぶ。

………………
…………
……

 入学したら欲しいもの。

それは、ダチ。

 そして、

この身体をスウィングもさせる。

あとはどうか、

学園様?

疎まれ避けられ蔑まれの、

凶を現す者のわいさも、

普通に受け入れて下さい。

明日わいさは、

期待と不安の、

門をくぐり、

普通の学び舎の寮に入る。

みんなと一緒になる為に。



 はじまりはおわり。
おわりははじまり。
まるでブックエンド。

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