たばこ

世間に縋っても何もしてはくれない。

赤い膜に縋っても生まれるのは醜い自分だけ。

滝を登ってもなれるのはヒトの真似事をした人

坂を上ったら心臓が破裂していく自分

煙が目にしみてまた世間が見えなくなる

世界を回って帰ってみたら親は死んでるし

故郷に戻って世界を廻ったら子供が死んでる

指輪を外した先に未来を感じてみたけど

指の関節を切り取られたから過去になった

どっかの犬は吠えてるけど、ウチの猫は泣いてる

時間は進めてみても、何も変化が降りてくるはずがなかった。

血が繋がっていても、縺れていても、醜い自分だけは変わるはずはないし、穢れた親が戻るはずがない。

共鳴した瞬間、目が落ちる気がしたけど、落ちたのは運だけだったみたいだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?