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第5回/山田紗南さん/ネックだった金銭面を乗り越えてアメリカの大学へ

こんにちは!みんなの進路委員会の永田です。

#地方出身の私の海外進学ストーリーと題して、海外大学への進学をされた地方出身者の方のインタビューの連載。

第5回目は、山田紗南さんです。

同い年の理事メンバーということで、勝手に親近感をもちながら(笑)楽しくお話を伺わせて頂きました。

山田 紗南(Yamada Sanami)
1996年生まれ。新潟県魚沼市出身。新潟県立長岡大手高校(2016年卒)-エンポリア州立大学-(アメリカ/ 2017年8月入学-2022年4月現在)

ーーー紗南さんは中高生の時、どのように過ごされていましたか?

小学生から中学生にかけて水泳をしていました。その分、高校生では絶対部活はやらないぞと決めていて(笑)

高校受験のために通った塾でアシスタントのファシリテーターとして働いていたんです。

その時に、海外進学をされた他のファシリテーターの方や塾長から話を聞きました。そこで初めて「海外進学」という選択肢を知ったんです。

”そっか、海外の学校に行くこともできるんだ”と思いつつ、当時はまず留学をしてみたいという気持ちが強かったです。

ーーー海外進学のきっかけは塾だったのですね。ユニークな所だと伺っていたので、詳しく教えて頂きたいです!(笑)

そもそも、金銭的な面と授業形式は自分に合わないだろうという思いから、塾に通うことは考えていなかったのですが、中3で高校受験が近づくにつれてこれはやばいぞ…となり(笑)

友だちに聞いて回って知った塾が良さそうということで、12月に体験へ行ったんです。

その時に自由度が高いことや、勉強だけでなく勉強の仕方(賢い乗り越え方)も教えてくれて。また、そもそも論が好きな私に付き合って「良い質問だね」と言って一緒に調べてくれたり。勉強楽しいな、自分に合っているなと感じました。

ーーーその後、実際に海外へ行かれたのもこの塾がきっかけなんですよね!

はい!塾で見たパンフレットだったかな?私が住んでいた長岡市と姉妹都市であるドイツのトリアー市で2週間のスポーツキャンプが行われると知りました。

スポーツなら英語がしゃべれなくても心が通じ合えるんじゃないかと思い、応募しました。

高2の夏で、これが人生初めての海外でした。

人生初海外のドイツにて

現地では、2泊3日のホームステイをした後、残りの期間は体育館で寝泊まりをしながら、ビーチバレー、カヌー、バスケットボールなど様々なスポーツをする日々でした。

英語は全然しゃべれなかったのですが、ボディランゲージや雰囲気などでもコミュニケーションが取れたんです。その期間ずっと楽しくて。


ーーーその後、高3の時に留学されたんですよね?

はい!ただ、留学するにあたって一番のネックはやはり金銭面でした。

しかし、どうやら奨学金があるぞということで調べていくと、全額負担をしてくれるプログラムを見つけました。

家族には「もし受かったら行かせてほしい」とプレゼンをしてOKをもらいました。

留学先は選択できたのですが、日本の裏側に行ったら次は他の国どこでも行けるんじゃないかと思って(笑)アルゼンチンにしました。

日本の裏側、アルゼンチンへ
これが人生2度目となる海外

高2の2月に行って高3の1月に帰ってきたのですが、休学扱いだったのでもう一年高3をしました。

ーーー高校卒業後は日本の大学進学も視野に入れていたということですが、海外大学に決めた理由を教えて下さい。

一つは、関心のあった心理学がアメリカの方が50年程進んでいると聞いて、日本で英語の文献読むよりも現地で学んだ方がはやいのではと思ったことです。

あと、教育にも関心があり、イエナプラン教育を知ってオランダも考えていました。

しかし、塾経由でオランダの大学に勤めている方に話を聞くと、英語力がそれなりに必要だと聞いて”今のままじゃだめだ…”と。

そこで、アルゼンチンの留学で全く話せなかったスペイン語が使えるようになった経験を思い出し、英語が話されている国にいけば話せるようになるのではと、その中でも多様性のある国が良いという考えからアメリカに最終決定しました。

やっぱり使っていったらはやいな、話さないと生きていけないような切羽詰まった状態にならないと自分はできるようにならないなと(笑)逆にそれをやればできるようになるんだなと。

ーーー進学先をアメリカの大学に決めて、周囲の反応はどうでしたか?

「え、海外?怖くないの?」「日本の大学でも行けるんじゃないの?」と異様な目では見られていました。でも、近くにいた友だちは「紗南はね〜」とそんなに驚いていなかったです(笑)

反応が二極化する中、親が「やりたいことをやらないと意味がない」というスタンスでいてくれたので、”好きなようにやらせてもらいます!”と。

また、反対の声で逆に火が付きました(笑)

ーーーでは、アメリカの大学の中から、エンポリア州立大学を選んだ理由を教えて下さい。

「一番学費が安くて」「田舎で」「心理学部と教育学部がある」という条件で考えていました。都会だと誘惑もあって物価も高いので、勉強に集中できて物価も安い田舎が良いなと(笑)

塾経由で繋がった留学エージェントで、この条件で紹介してもらった大学がエンポリア州立大学だったんです。通常は州内と州外の学生で学費がかなり異なるのですが、スカラーシップがもらえるということで。

なのでここだけ受験しました。

ーーーそうだったのですね!受験に向けてどんな準備をしたのですか?

めちゃくちゃ準備しすぎて覚えてないくらいで(笑)

特にエッセイですね。何のためにアメリカへ行くのか、そこで勉強するのか…。そこで自分の考えや想いを掘り下げて書くのが大変でした。

その他にビザの申請、英語の勉強などがありました。

ーーーネックだった金銭面はどのようにクリアしたのですか?

親からと、入学が決まってから1年休学をして日本でめちゃくちゃアルバイトをしました。なので本来は2016年8月ですが、2017年8月に入学しました。

アメリカは休学に資金がかからなかったのでそこも有り難かったです。


ーーー実際に通ってみてどうですか?

この大学で良かったと思っています!

小さな大学ではありますが、サウジアラビア、イタリア、フランス、韓国、インドなど色んな国の留学生がいて、多様性を感じました。

また、もっと英語が話せないと深いコミュニケーションは取れないと思っていたのですが、そんなことはなく。

1年生の時に寮で一緒になったチュニジアからの留学生の子とすごく気が合ったんです!
こんなにしゃべれないのに、その子が言ってることも分かったし、私が言いたいことも伝わってて。ある時は次の日授業があるのに、朝の5時までディスカッションしたり(笑)

言語だけでなく、こんなにも通じ合えるのだと衝撃を受けました。

”コミュニケーションは言語だけではない”と学んだ

あとは案の定、全然英語は分からないのに課題量は多くて(笑)
でもその時に相談や交渉という選択肢を知りました。日本にいた時は決められたことはしないといけないと思っていたのですが、「これは難しいから他の課題を出してほしい」などと言っていいんだ!と。

ーーー充実されているようで何よりです!エンポリア州立大学をオススメするとしたらどんな方でしょうか?

まずは田舎でも生活できる人ですかね。車を入手しないとどこにも行けないくらいなので(笑)

あとは大学院に行きたい人や高レベルの教育学部に行きたい人にもオススメだと思います。

ーーーありがとうございます!卒業後について、現時点で考えていることはありますか?

まだ決まっていないのですが、アメリカの大学を卒業すると追加で期間限定の就労ビザがもらえるので、OPTをしてみたいなとは思っています。でも日本にも帰りたいとも思っていて。ご飯が恋しくて…(笑)

ーーー海外から帰ってきて日本食を食べた時のことを思い出しました(笑) では最後に、地方の高校生に向けたメッセージをお願いします。

”海外って思ったよりそんなに遠くなくて、意外と身近にあるよ!”
”こんな何もなかった私にもできたので、できるよ!楽しいよ!”
と伝えたいです。

もし最初は遠く感じていたとしても、一つひとつ解決していく中で、気づいたら海外が身近になっていると思います!

ーーー紗南さんありがとうございました!

ありがとうございました!

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