見出し画像

叶わなかったんだよなあ

20歳くらいのころ、好きで仕方なかったんだけど、成就しなかった恋があった。

出会いのきっかけは友達に誘われた飲み会だったんだけど、変わり者の私は、変わり者の彼に一瞬で恋をしてしまった。

だって合コンで「赤いタンバリン」歌う人、いる?笑
まあベンジーの言う通り、赤いタンバリンを上手に打つ彼だったというわけか。

見た目は派手で勘違いされやすかった私だけど、恋愛に関しては結構ウブで、メアドを聞くだけで精一杯だったのよね。
…でも、これ逃したら次はないなって。勇気を出して連絡先聞いたんだわ。

その後は私から連絡をして、何度か二人で会ったっけか。

安い居酒屋でお酒飲んでさ。ちょっと酔った私の頭撫でたりするわけですよ。にこーっとしながら。そりゃ、落ちるわ。笑

誕生日にあげた変なニワトリのぬいぐるみ、「かわいすぎる〜〜」とか言ってぎゅっとするしね(いや、君のがかわいい)。

音楽の趣味が合うから、カラオケもめっちゃ楽しかった。密室だったから、めちゃくちゃドキドキしたな。

背が高くて細めの体。細めのつり目で、笑うとかわいい。いや、笑わなくてもかわいい。ちょっと発言が不思議くんだったんだけど、そこがまたキュンポイント。本当、自分の理想の人が現れた!と思ってしまったんだよね、当時は。

私、訳あって20歳で受験生だったんだけど、「受験終わったらディズニー行くぞ!」なんてメールが来たからさ、舞い上がったよね。

「大学に合格したら、告白しよう。」そう決めてからは勉強に集中した。結果、無事合格した。

だけど、その後連絡をしてもなんとなく気乗りしない雰囲気の彼。少し、嫌な予感はした。

連絡してもつれない感じだということを、彼と出会った場にいた女友達に話をしたら。

「あ、あの人…彼女と同棲しているらしいよ。こないだの飲み会にいた男の人が言ってたんだよね。だから、やめといた方がいいかも…。」

なんて言われたんだよチクショー!!

私だけ、浮かれてた。
彼は私のことなんて、特になんも思っていなかった。
オイオイ、まじかよ。彼女になんて言って私に会いに来てたの。いや、わざわざ言うわけないよな。
てか、ふざけんな。彼女いないって言ってたからアタックしたのによ。

彼女にバレたから、急に冷たくなったのかしら。
私は変に真面目だったから、大人の関係は一切なかったんだけどね?
まーとにかく、略奪とか浮気とか、そういうのは好きじゃないから、そこでもう連絡することはやめた。

失恋にはわりと慣れていたから、泣くというよりかは「またか。」といった気持ちが大きかった。

そこから大学に入って、また色々恋愛もしてきたし、今は優しい旦那がいる。

だけど、なんでだろ。この人だけは忘れられないんだよな。
とは言っても、思い出したの3年ぶりとかなんだけどさ。笑

もうきっと二度と会わないだろうし、すれ違ったとしても気付かないんだろうけど。笑

当時は許せなかったけど、今となっては「修羅場になる前に逃してくれたのかなー。」なんて思っている。
あのまま会い続けていたら、ウブだった私は彼にズブズブで、結果もっっっと傷付いていた。
きっと。

今は家庭持って幸せになってるのかなー、なんて考えてしまった、そんな日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?