疑って確かめて沈んでく。

「じゃあ、あと少し勉強したら寝るね」

電話を切り上げようとする彼の一言を信じられない私は彼女失格でしょうか。

本当は次に違う女と電話するんじゃないの

最近彼の口からよく聞くクラスの女の子の話。頭が良くて可愛くて、私とは正反対。彼のしてる勉強なんて、私にはさっぱりわからない。彼女とは勉強の話が合うんだ、なんて嬉しそう。彼からしたら何でもない日常の話なのかもしれないけれど。私からしたらやきもちを焼かせたいのか、馬鹿な私への当てつけか、と思ってしまう。どうせ私なんかに難しい話はわかりませんよ。

「君とは趣味が合うからいいの」そう言って彼は笑うけれど。勉強の趣味なんて、1つも合わないけどね。

遊びの趣味が合って、家で会えばご飯を作ってくれて、一時期半同棲してたときは生活費を多めに負担してくれて、自分の邪魔をしない、都合のいい女。そう思ってるんじゃないですか。

スマートフォンのせいにして、彼に電話をかけてみる。ツーコールで慌てて切っても君からの折り返しはなくて、どした?の一言すらない。勉強しているとラインが疎かになるのは、勉強姿を近くで見てきた私はよく知っている。でもやっぱり他の女と‥なんて考えてしまう。

正面切って確かめる度胸なんてないのにね。

結局もやもやを抱えたまま、ぬいぐるみでいっぱいのベッドに沈んで、ちょっぴりだけ涙を流して眠る努力をするだけ。

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