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水の都・大垣/無職の18きっぷ旅行記⑤


水、水、水

駅から出ると、あちこちでが湧き上がっているのが目に入る。

大垣地下水が豊富な土地として知られている

さすが、水の都という別名がある町だ。

伊勢から京都へ向かう途上で立ち寄ったのも
地下水で作られた名物、水まんじゅうが目的だった。

新幹線では通り過ぎてしまう、そんな駅にも気軽に立ち寄れる。
これもまた18きっぷの利点だと思う。

水、水、水
とにかく町中、で溢れている
大垣八幡神社・大垣の湧水

大垣には湧き水スポットが複数存在する
いずれも名水
町の中心を流れる水門川

大垣城の外堀であり、運河でもあったという
江戸時代には桑名までで行けたとか
水門川・四季の広場

町のメインストリートはアーケード
真夏の直射日光を避けられてありがたい。
さすがに暑すぎるのか、外を歩く人はまばらだ。

大垣城
関ヶ原の戦い
の際、西軍拠点となった
天守からは伊吹山地関ヶ原も見えた
関西から山を越えて、東へ出た際の玄関口
それが大垣

豊富な水資源といい、重要な拠点であったというのも頷ける

大垣、夏の風物詩

城を出て市街を歩いていると、奇妙な屋台が目に入った。

絶えずが注がれている木桶
覗きこむと何か沈んでいる。
大垣名物、水まんじゅうのようだ。

豊富な地下水で作られ、店先でこのように冷やされている様子は、
大垣の夏の風物詩だそうで。

目的地の金蝶園総本家大垣城すぐ近くにあった。
その立地からも、由緒のある老舗なのだとわかる。

金蝶園総本家

既に先客が何組か待っていた。
皆、水まんじゅうを目当てに来ているらしい。

店舗の隣にある、大手いこ井の泉の水を汲みにきたという人も。

水まんじゅう

しばらくするとガラスの器が運ばれてくる。
氷水で満たされていて、中に水まんじゅうが埋もれていた。

見た目通り、ひんやりとしていて美味しい。
一気に体の温度が冷やされていく気がした。

大垣は『奥の細道』むすびの地でもある

松尾芭蕉はここで旅を終え、水門川川舟桑名に向かったという
住吉燈台
川舟

東と西の境界で

水まんじゅうを堪能した後、再び電車に乗る。
何も予定を立てていない旅だったので、どこに行くか迷う。

静岡四日市二見伊勢といろいろ見て回ったし、もう東京に帰ろう
─いや、まだ、まだ旅を終わらせたくない

と相反する思考で頭が混乱する。
どうやら自分には放浪の旅は向いていないらしい。

とりあえず関ヶ原を経由して京都に向かうことにした。

大垣からしばらくは、広い平野が広がっていたが
関ヶ原に近づくにつれ、山裾が両脇から迫ってくる。

まさにだ。

実際に現地に訪れてみると、
ここが関東関西境界だと言われた所以が良くわかる。

物事は終わらせる方が難しい

途中、そういえば一度も琵琶湖を見たことがないと思い
大津で途中下車をしようと思ったがゲリラ豪雨で断念。

この年は4月6月にも京都に来ていた気がする

京都駅に着くころには、だいぶ雲行きが怪しくなっていた。
京都タワーを見るのは今年はこれで何度目だろうか。

いつも、行く当てに困ったら京都に来ている気がする。
なぜだろう。

観光名所宿泊施設も充実しているから、かもしれない。
などと考えながらブラブラと街を歩く。
せっかく来たが、別に行きたい場所はないのだ。

自由とは制限があるからこそ成り立つ。
と昔、誰かに言われたのを思い出す。

それより今日の宿はどうしよう、明日は何をしよう
頭の中で考えがグルグルする。

途中、何度か夕立に遭遇。

明日には帰ろう。
遠くで響く雷鳴を聞きながら、そう思った。

三井ガーデンホテル京都四条
2022年はまだ観光客が少なく、当日でも破格の値段で宿泊できた
オシャレ清潔豪華
ゲストハウスばかり利用してきたので、身が震えるほど感動した
ふかふかのベッド
部屋の内装もであった
一番気に入ったのはウェルカムドリンク


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