HHKBに吸振マットを貼って静音化してみた
よく静かな記者会見などでノートパソコンをタイプする音が室内に響いている事がありますが、最近私も会議にiPadとキーボードを持ち込むことが多くなり、自分が出す音が少し気になるようになりました。
そもそも会議録を取るように言われているシチュエーションでもない中、私のキーボード音で参加者の集中力を削ぐようなことになっては申し訳ないなと、遅ればせながら静音化を検討するようになった次第であります。
もっとも、自宅と職場で愛用しているHHKB Professional HYBRID Type-Sというキーボードは、元々静粛性の高いモデルではあるのですが、世の中には吸振マットなる製品がアクセサリーとして販売されているではないですか。
わざわざ専用パーツがあるということは「これは期待できるかも」ということで、この機に導入してみることにしてみました。
吸振マットとは
今回購入しましたHHKBの底面に貼り付けるマット、どうも個人が自作したものから製品化され、その後にエンボス加工がされたHG(ハイグリップ)ヴァージョンが発売されるなど改良の経緯を経ているようです。
HHKBというか、キーボード界隈全般について言えることですが、カスタマイズに関する熱量が凄いですね。
バイクや車の免許を取得できなかった小中学生の頃、自転車のハンドル等を交換するのに情熱とお小遣いを捧げていたあの熱さと同じような感覚、正直嫌いじゃないです。
なお、吸振マットの誕生や改良の経緯については、私が説明するよりも詳しく紹介されている記事があるので参照いただければと思います。
どっちなんだい?
今回の購入時に調べてみて分かったのですが、HHKBの吸振マットは2種類発売されています。
そこで、購入にあたり私が確認し、どういうポイントから購入決定に至ったのかについて以下にシェアしたいと思います。
1.バード電子 HHKB吸振マットHG
ひとつ目は、HHKBの周辺アクセサリーを数多く販売している「バード電子」さんのもので、¥2,970(税込)のほぼ純正品的な立ち位置の製品になります。
HHKBの機能に合わせてカットしてあるため複雑な形状になっているのが特徴で、結論から申し上げると私が購入したのはこちらです。
HHKB公式のバード電子さんへのインタビューも興味深いので、ぜひ。
2.Covers 振動吸収マット HHKB Professionalシリーズ専用
二つ目がこちらもHHKBアクセサリーを手がける「Covers」さんの製品で、¥2,680(税込)と若干お安くなっています。
ちなみに、過去は¥1,000くらいで販売されていたものが、近年ではバード電子と
同価格帯になってきているようです。
購入したのはバード電子製
ふたつの製品を比較してみて、私が購入したバード電子製の吸振マットの方が良いなと思ったのは次の2点です。
ボディに合わせて細かいカットが入っている
キーボード後部のDIPスイッチへのアクセスができる
実際に貼り付け作業をする中で、DIPスイッチ周りのところで位置決めをするとズレたりせず綺麗に貼る事ができました。
また、頻繁にいじるわけではないですが、DIPスイッチが塞がれてしまうのも具合が悪いので、私としてはバード電子製の方を購入できて良かったと感じています。
なお、吸振マットを貼る時には、シールを剥がす前にHHKBに当てて支点となる場所をマスキングテープで仮止めをした上で、細かい部分からヨレないように少しずつ貼っていくとピッタリと仕上がると思います。
一度貼り付けると剥がすのは大変なので、充分注意してください。
実際に使用してみた感想
グリップ力
吸振マットを貼り付けると、厚さが2ミリくらいあるので元のゴム脚よりも若干高くなります。
ゴム脚は無効化されますが、製品のつくりが良いので設置面は全くグラつくことはありません。
また、HG(ハイグリップ)の名前がついているように、エンボス加工が施されていることでデスクマットが無い状態でもピタッと固定されます。
言葉で表現するのが難しいですが、従前の状態と比べるとカエシのついた釣り針のようで、そのくらいデスクへの食い付きと安定感が違います。
実際にデスクマットを外した状態でグラグラさせてみましたが、グラついたのは昇降デスクの方でした。
タイピング音
私は普段、自宅や勤務先のデスクではデスクマット+マウスパッドを敷いているのですが、吸振マットの効果としては、デスクの天板に直接キーボードを置くような時にすごく違いが出てくるなと感じました。
専門家ではないので話半分にお聞きいただきたいのですが、体感的には次のような要因があるのではないかと思っています。
グリップ力の向上によりキーボード本体のガタつきが少なくなる
吸振マットで設置面積が大きくなることで振動が吸収される
デスクとキーボード間の空洞が無くなることで反響しにくくなる
ちなみに、チルトスタンドを立てて使う場合はマットの効果が得られないと思いますので、「チルト寝かせる派」限定のアイテムであることを付け加えておきます。(※私も以前は「立てる派」でした)
また、実際のタイプ音については、本当は「貼り付け前」と「貼り付け後」を動画とかで撮っておくと分かりやすいのですが、製品が届いた時点で早く使いたいと思って記録を撮らずに作業を進めてしまう性分なので申し訳ありません…
MONOCOTO - モノコト -さんという方が音の比較をされているので参照ください。
その他(重さなど)
公式に重量が約50gと記載があり、ゴムみたいなものを貼り付けていると考えるならこのくらいの重量は許容の範囲なのかと思います。
私は「スマートケース2」という専用ケースに入れて持ち運んでいますが、全部合わせて700gくらいですかね。
HHKB本体:540g
単3形充電池 :40g(2本)
吸振マット:50g
専用ケース:50g
また過去に一度、HHKB以外のキーボードを会議用にサブで運用してみたこともありますが、タイピングに集中できないので、面倒でもHHKBを使った方が良いとその時に痛感しました。
以来、ずっと自宅と職場の往復でHHKBを携帯していまして、何ならHHKBとiPadを持ち歩くためにバッグを選んだくらい、私の数少ない所有物の中でもHHKBはマストのアイテムになります。
まとめ
今回、バード電子 HHKB吸振マットHGを購入してみて、3,000円ほどでできるカスタマイズとしての効果は高く、とても良い製品だと感じました。
HHKBを持ち歩きカフェや会議室で使う機会が多い方には、ぜひオススメしたいと思います。
なお、余談ですが(これは吸振マットではなくて ”HHKB自体の構造的な問題” なのですが)、吸振マットで静音化してみたら、HHKBのスペースキーがカチャカチャ鳴るのが気になるようになってしまいました…
猛者の方は色々と自分で改造しているみたいですが、他のキーのスコスコ音が良いだけに、スペースキーだけプラスチック感のある高音がなんとかならないもんかなぁと。(単なる愚痴です)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
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