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読書 健康経営-実践ガイド-

こんにちは。
今回は健康経営について学ぼうと思い、入門書に近いこの本を選んでみました。

というのも、最近受けた管理職研修で社員の安全配慮義務のことをクドいほどに言われていたり、又、少し前に読んだ課長のルール残業ゼロの本にも自分を含めた健康への留意など『安全・健康』というのが記されております非常に重要なんだな、ということがだんだんと理解できてきました。
そんなところからキーワードとして頭に残っていた”健康経営”について一度学ぼうと思ったのがきっかけです。

今日の本 『日本一わかりやすい健康経営 ー超人手不足社会でも会社が強く、元気になる初めての実践ガイド 金城実』


なぜ、今、健康経営なのか?

著者の金城実氏は医学博士で日本予防医療協会の代表理事という方。

本の冒頭に『なぜ、今、健康経営なのか?』を語ってくれています。

私の中には「健康経営」への取り組みをきっかけに本物の予防医療が広まって、会社の未来も日本の未来も明るいものに変わっていけるという強く大きな確信があるのです。

P.002

という、なかなか壮大なビジョンがあります。

その背景には、

「このままでは医療財政破綻で、日本は沈没する」
 (中略)
確実に少子超高齢化社会の到来と社会保障の破綻の方向に向かっているのです。

P.003

とあり、医療博士・医者として患者を診察して治療しているだけでは財政破綻によって日本が沈没する、というシナリオを想定されています。

その対策として、

「予防医療には日本(会社)の未来を明るくする力がある!」

P.005

という信念のもと健康経営への取り組みを推進されています。

健康経営とは

健康経営とは掻い摘んで言うと、『社員を家族のように大切にすること』と述べられています。

家族にもいろんな形があるよね・・、と私は思うものの、一般論として親や兄弟・我が子が不健康になったり、亡くなった場合には非常に落ち込むものだと思います。

特に親や子どもには健康で長生きして欲しいと考えるのが普通でしょう。異国の戦争や銃乱射で子どもたちが死んでいくのを聞くことでさえツライ。

そこからを転じて、自分の会社の社員や自分の部下が健康で居てくれるように大切にしなさい、と理解しました。

反対意見としては、部下から見た上司も少しは敬ってくれると嬉しいなーと思いましたので、私の上司たちにも優しくしてあげようと思います。

少し話しがそれましたが、健康経営=社員を家族のように大切にすること、です。

それと、少し意外でしたが健康経営の考え方はアメリカで発祥したそうです。

そもそも健康経営とは1980年代にアメリカで生まれた考え方です。
アメリカ人の経営学者・心理学者ロバート・H・ローゼンが1992年にそれまでの健康経営の考え方をまとめた著書『The Healthy Company』の中で社員の健康を重視し、「社員の健康向上を図ることで会社生産性向上を目指す経営手法」を提唱。
・・
日本のように国民皆保険ではないアメリカでは、会社が社員やその家族の医療費をサポートしているケースも多く、医療費の負担がそのまま経営の負担として大きく影響し始めたのです。

P.023

これによると、国民皆保険の日本では保険料として徴収されるので医療費は使わないと損、くらいの感覚の人も居るんだと思います。

一方アメリカでは医療費を会社がサポートしているということなので、医療費ばかり使われたら会社の経営が立ち行かなくなるというモチベーションで社員の健康向上が推し進められてきたそうです。

自身も会社も、「不健康は誰にも不利益だから健康になれ(セルフケアしろ)」という働きかけですね。素晴らしい。

(実際はどうなんですか? コーラ1ガロンとか飲んで、ビックマック食べまくってませんかね。)


セルフケアへの取り組み

前章でセルフケアという言葉が出てきましたが、セルフケアへの取り組みの第一歩として、健康診断結果の分析によって問題点・課題をチェックしましょう、と記されています。

具体的には、

  • 健康診断の結果が正常値から外れている、もしくはギリギリの項目に赤ペンをする

  • ここ1~2年で数値が悪い方向に変動した項目ははないか

  • 体重、BMI、体脂肪率、血圧は正常(標準)の範疇か

この3つくらいは必ずチェックして、現状とか課題(問題)を把握してください。

課題がわかったら対策方法を立てましょう。
難しい理論は必要なく、「適度な運動とその人に合った適切な食生活」の2項目に集約されるそうです。

例えば、毎日行う運動を1つだけ決めて実行する。とか適切な食生活(腹八分目)。とか毎日、体重を測って記録する。とかそんな程度で十分とのこと。

おまけ①に運動の事例を2つご紹介します。

おまけ①:セルフケアの実践

本の後半にはセルフケアの実践として幾つかエクササイズが紹介されていました。
(おそらく)著者のオススメの2つをご紹介。

腕振り体操

やり方
①足を肩幅に開いて、好きな方の足を軽く一歩前に出して、後ろのかかとを少し持ち上げた状態で腰をゆっくり上下に動かします。コツは膝を伸ばしきらないこと。

②リズムがつかめてきたら、腕を伸ばしたまま、肩から振り子のように大きく腕を振る。手の高さは前は目の高さまで、後ろは無理のない高さまで。「イチニ、イチニ」とリズムを取りながら、足を屈伸させつつ腕を前後に振る。

これを1回1分、1日2回行う。

↓著者の紹介動画リンク


バンザイストレッチ

やり方
①足を肩幅に開いて、ゆっくりとバンザイ。指先まで伸ばす。

②バンザイした手のひらを、しっかり握って開いて、グーパーする。この時、息は止めずに、顔はニッコリと。

③グーパーをゆっくり5回(約10秒)したら、ゆっくり手を下げる。

④これを2回繰り返す。

↓著者の紹介動画リンク


あとは、見出しだけ

・1日1食は伝統的な日本食を
・箸置きを使ってゆっくり(噛んで)食事
・ベルトが腹八分目を教えてくれる
・食べすぎた時は三日間でプラスマイナスゼロに
・お風呂で代謝アップ、免疫力アップ


おまけ➁:気を付けたいこと

途中、長時間労働削減への取り組み、としてこんな記述がありましたので引用させて頂きます。

・日本の労働生産性は世界21位、長時間労働は効率が悪い
 →イタリアは10位、シエスタの習慣があるスペインは16位
  (ここ20年程、主要7か国で最下位を維持)

P.141

起床から12時間が過ぎたら「酒気帯び運転」状態
起床15時間後の仕事の質は飲酒運転状態

 →長時間労働により睡眠時間が短くなり、生産性がどんどん落ちていくという悪循環に陥ります。
  人間の身体の状態から見ると、1日8時間労働くらいがちょうどよい。時々1~2時間程度の残業があるくらいが許容範囲

P.146

思い当たる節がある方も多いと思います。
効率を落としてまでの残業は意味が無いと思いますので、自らも部下も長時間労働を削減(撲滅)していなければと思います。
ちなみに対策案として提示されていたのは、会議時間を短くせよ、です。
会議時間を短くするために立ち会議をおススメされておりましたので参考に。


以上、今回は健康経営についての本の紹介でした。

健康経営の大切さと働きかけについて学ぶことが出来ました。
認知行動療法は健康経営だけではなく、育成していく上でも大切な手法だなと理解しました。

また健康経営をざっくり言うなら、持続可能なチーム・会社にする為に社員がケガをしたりうつ病や生活習慣病にならないように仕向けていかなければいけないという風に理解しました。

皆様も健康で質の良い仕事ができますようご留意下さい。


それではまた。

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