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大相撲夏場所 NHK VS ABEMA VS …

2020年5月4日、緊急事態宣言の延長を受けて大相撲夏場所の中止が決定しました。もともと、4月3日の時点で夏場所初日の2週間延期が決まっており、さらにその後の経過により中止の可能性もあることは正式にアナウンスされていました。

中止が決まると、私はあることが気がかりでした。
それは、NHKが夏場所中止で空いた放送枠をどのように埋めるのか、です。

夏場所は中止なので大相撲を全く無視したラインナップにすることも可能ですし、大相撲ファンの期待に応えて、過去のある一日をまるまる再放送する十五日間にすることも不可能ではありません。

「空いた放送枠」の話題は相撲ファンの間でそこそこ盛り上がりましたが、私は中でも重度にその点を気にしていた1人です。

なぜそれほど気がかりなのか考えると3つのモヤモヤにたどり着きました。

①NHKは過去に大相撲中継を中止したことがある(不祥事が原因とはいえ)

②現在は大相撲人気が回復し、AbemaTVや協会公式Youtubeチャンネルなど、NHK以外で大相撲を発信するチャンネルができたが、独占状態ではなくなったことに起因する変化に自覚的か不明

③とはいえNHKには圧倒的な歴史の蓄積、ラジオから数えて92年の大相撲中継の伝統と実績があるが、それ自体を表現する体力が不足している可能性

私は相撲ファンを自称していますが、細かく分類するなら「テレビ桟敷の相撲ファン」です。特定の部屋や力士と個人的な親交があるワケではなく、テレビと視聴者の距離感で大相撲を楽しんできた人間です。

基本的にはNHK大相撲中継を死ぬまで見続けたいと願っています。しかし、上記3つのモヤモヤを抱えている以上、今後どのような選択をするかはわかりません。気持ちとしてはNHKに「相撲ファンついてこい」とムカデすり足の先頭に立ってほしい。それを、放送内容で示してほしいと期待していました。

そんな折の5月15日、山が一つ動きます。2018年1月から大相撲中継を開始したAbemaTVが夏場所期間中に放送する特別番組を発表しました。題して

大相撲ABEMA場所 ~記憶に残る名勝負100連発~

3週にわたりAbemaが過去の名勝負を放送。三役以上が全員リモート出演。しかも、当代きっての技能派解説者である第66代横綱若乃花の花田虎上氏の解説つき…

個人的に花田虎上氏の解説が好きなのでこの発表には俄然テンションが高まりました。その一方で「さてNHKはどう出る?まさかAbemaが特別番組打ってるのに何もしないなんてありえないよな?」と音沙汰のないNHKにはさらに期待と不安を募らせていました。

Abemaの発表から遅れること2日。
5月17日にNHKも 「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」
を3週にわたって放送すると発表。

合わせて初回の放送内容も明らかになり、24日(日)午後3時5分~午後5時15分。1987年の「大相撲この一年 燃える九重名コンビ」と2004年の「大相撲この一年 激闘 新たな夢へ」を放送し、横綱鶴竜、大関朝乃山がリモート出演するとのことでした。

お?この調子で15日間毎日2年分の大相撲この一年を放送しちゃうの?と期待しましたが、夏場所の初日中日千秋楽にあたる3回のみの放送とわかり若干肩透かしを食いました。しかしまあそのあたりが現実的な落としどころだろうと自分を納得させました。

さて、AbemaとNHKの出方が判明した18日、私はツイッター上でアンケートを取りました。率直にどちらの番組の方が面白そうかという質問です。3日ほど投票期間を設けましたが、結果こうなりました。

投票開始からABEMA3:7NHKという比率で票が割れ、20日にNHKから第2週と第3週の放送内容が追加発表されたことでさらにNHKに票が集まる形になりました。

実は私自身はABEMAに肩入れしていました。持てる力を最大限に活かして、相撲ファンに番組を届けようという気概を感じたからです。一方、NHKは要望があったので初めて動き出したという印象が拭えませんでした。NHKが本気を出せば過去の放送をチョロっと3週流して済むはずがないからです。

それでも、NHKに人気が偏ったのはそれこそ地力の差とでも言うんでしょうか。ABEMAは初心者向きに構図をわかりやすくしようといろいろな煽りを試みていますが、それが相撲ファンからすると一線を超えた不快なものに映ったり、不快でなくとも不要に思えたりして、ABEMAのおかしさに気づけるのが一流の相撲ファンみたいな風潮があるように思います。果たして相撲ファンが満足できる内容になるのか、まだ基本的な信頼が不足しているように感じました。

と、小難しく理由をひねり出してみたものの、実のところこの投票は花田虎上氏VS北の富士勝昭の人気投票だったような気もしています。

投票数が49票と、過去に私のアカウントで行った投票に比べると全然人気がなかったのも引っかかりました。ただ、私のアカウントは本場所開催時とそれ以外で閲覧数が倍近く違うので、おそらくそれが理由です。

さて、ここからはいよいよAbema、NHKそれぞれの放送内容と感想です。両局の対比を主眼に書くため、放送内容を網羅しているものではありませんのであらかじめご了承ください。

23日(土)午後4時。大相撲ABEMA場所の放送が開始。
司会はプロレス実況でもおなじみ清野茂樹アナ。ゲストの花田虎上氏とは普段のAbema大相撲中継でコンビを組んでいることもあり、二人の軽妙な掛け合いがリズムよく心地よい。

Abemaは三役以上全員がリモート出演することになっていたが、現役力士に先駆けて元横綱大乃国の芝田山広報部長がリモートで登場。芝田山さんいわく、協会としてはAbemaは若者向け、NHKは広く一般という位置づけらしい。そのような認識ではいたが、責任者の口から改めて聞けたのは貴重だった。

清野アナから番組制作にあたり、協会の多大な協力があったことが明かされ、否応なしに期待が高まる。

正直(しょうじき)、過去の名勝負をまとめた番組はやや見飽きていた。定番となっている名勝負がいくつもあり、協会が「名勝負パック」のようなものを作って番組に提供をしているのではと疑っていた。ゆえに私は名勝負そのものよりも、その勝負から花田虎上氏がどのような切り口で話を広げるかに関心があった。

だが、協会の多大な協力があったとすれば、名勝負の選定に、制作側と協会側で綿密な打ち合わせがなされたこと、それによりこれまでの名勝負特番とは違った取組が見られることが読み取れたのだ。

番組開始前にこんなツイートをしてたので、Abema制作陣に気合を感じて嬉しくなった


さて、番組は「〇〇な取組TOP5」という括りで、同じテーマで名勝負を5位から1位まで紹介していくという流れ。Abemaらしく、従来の名勝負系番組では取り上げられたことのない、現役力士の取組が多めだったのが良かった。

取組の選定や順位づけなどは、細かく言えばツッコミどころ満載だったが、現役力士を多めのチョイスにより、これから相撲を見始める人もリアルタイムで雄姿を追えて良いと思った。また、近年の取組はまだ歴史として振り返られることが少ないため、その価値を再確認しないまま忘れかけているものもあった。今回、名勝負に選ばれたことで、今後も語り継がれる可能性がある取組をいくつか再発見できてよかった。

ナレーションは情熱大陸でおなじみの窪田等さんで、風格があってよかった。強いて苦言を呈するなら、白鵬のアクセントが「店長」と同じなのはどうにかしてほしかった。

リモート出演者も大横綱白鵬、新大関朝乃山と一週目から豪華で、相撲ロスにあえぐファンに楽しんでもらいたいというホスピタリティを存分に感じることができ、たいへん満足した。


一方、前評判は高いものの、個人的には気合の入り具合が心配なNHKは、特別場所放送前日の23日(土)によだれが出るような煽りVを発表。


わずか45秒の映像に、みんな大好き力士運動会の映像を差し込んでくるあたり憎い(個人的には高砂一門のセーラーズがバッチリ確認できるところ最高)発表は後手後手ながら、相応のクオリティを持ってNHKもハートを掴みにきてくれた。

さて、24日午後3時5分。「大相撲特別場所 テレビ桟敷へようこそ」放送開始。遠慮なくテレビ桟敷にお呼ばれする。「特別場所」「テレビ桟敷へようこそ」のタイトルは前述の通りテレビ桟敷の相撲ファンである私にはなんとも甘美な響き。

放送内容は1987年九重部屋黄金時代の「大相撲この一年」と、2004年の朝青龍一人横綱時代と白鵬はじめ後に一時代を築く若手たちを特集した同番組。

個人的に1987年は初めて年間通して大相撲を見た年なのでおおいに思い入れあり。そして2004年も若き横綱朝青龍に将来有望な若手がゾロゾロと続いて「これから相撲が面白いぞ」としきりに触れ回っていた頃(若かった)

しかし、大相撲この一年に関してはどちらも初見。87年当時は「大相撲この一年」という番組の存在を知らなかったし(何せ年六場所あることを学んだばかりである)2004年頃は番組の存在こそ知っていたが、放送時期が年末で相撲シーズンオフだけに見逃すことが多かった。

番組の進行は太田アナ。今後の大相撲中継を担う中堅アナに顔になってほしかったので人選よし。リモートゲストとして新大関朝乃山と力士会会長横綱鶴竜、NHK専属解説北の富士勝昭と舞の海秀平。

まずは87年の大相撲この一年から。この年の初場所に千代の富士は20回目の優勝を果たし、春場所には大関北勝海が優勝し九重部屋10連覇達成。夏場所後に北勝海が横綱に昇進。当時の流行歌でいえばまさに「ツイてるねノッてるね」状態。

そんな九重部屋の師匠元横綱北の富士の九重親方がMCとなり!二横綱へのインタビュー形式で一年を振り返るという攻めすぎな内容。いや、攻めすぎと感じるのは今の感覚で見るからであって、勝者が崇められるのはこの頃は自然な感覚だったのかもしれない。

そんな勝者である両横綱が、ライバルたちを評価しまくるんだけども、中でも旭富士に対しては酷評で、「気づいたら稽古場からいなくなっている」だの「稽古しないのに大関になった」だのボロクソ。伊勢ヶ濱親方は、引退後に稽古嫌いは心外なレッテルだったと言ってたけど、両横綱にテレビで喋られてしまっては簡単には払拭できないよな、と思った次第。

今となっては、努力もなしに横綱まで昇進することなどあり得ないから、旭富士の主張も理解できるし、千代の富士と北勝海のぶつかり稽古を見たら、他がぬるく見えてしまうのも理解できて、後になって全体像が見えてくることがあるから相撲ファンは長く続けておくべきだなと改めて噛み締める。

87年のVTR終了後、北の富士がリモートで当時を振り返る。面白かったんだけど、どうせなら当時のVは画面比が4:3だから、両サイドの余白にワイプを並べて、映像を眺める勝昭、八角、芝田山、伊勢ヶ濱、高砂、二所ノ関の6人の表情が見たかった。副音声でオーディオコメンタリーが聞けるとか(私が設定するNHKの本気レベル)

続いて2004年の大相撲この一年。横綱2年目、1年間を一人横綱として通し年間5場所優勝した朝青龍を中心に、期待の若手として平幕の白鵬も登場。ちなみに2004年当時から幕内で活躍しているのは現役では白鵬だけ。息の長さ一つとっても改めてもの凄い力士を目の当たりにできていると実感。

ぶっちゃけて言うと2004年はまだそれほど昔という感覚がないんだけど(この時期には自分自身ほぼ今に近い相撲観が完成していた)この後に起こるあれやこれやの事件の前で、いい時代だったような気もするし、やはり問題と向き合ってきて痛みを伴う前進をしたのが良かったとも思うし、なんとも割り切れない気持ちになった。

VTR終了後、鶴竜が番組内で自粛期間中に第三子が誕生したことを報告。優勝してその子と写真を撮らないと、将来自分だけ賜杯と一緒の写真がないと言われてしまうだろうから、なんとかあと一回優勝してほしいと思った。

さて、NHKのこの日の放送、個人的に思い入れのある時代だったし、映像が初見だったこと、番組タイトルの素晴らしさなど評価できる点が多く、満足した。

しかし、新鮮味だったり、ライブの面白さはABEMAの方が上に感じた。コメントをリアルタイムで拾って横綱大関にぶつけたり。

ところで遡ること20日のこと、「大相撲特別場所」の2週目と3週目のラインナップも発表されていた。

5月31日 後4:10~5:20「しのぎを削ったライバルたち」

・名勝負 栃錦・若乃花(昭和63年放送)
・柔と剛~柏鵬の時代(大鵬・柏戸)~(平成4年放送)
・綱とり三つ巴の戦い~北の富士・玉の海・琴櫻~(平成4年放送)

【新撮予定】逆境に立ち向かう大関・貴景勝と序二段から史上初の再入幕を遂げた照ノ富士が出演。

6月7日 後4:10~6:00 「再開待つ本場所へ」

〇2019(令和元)年放送『目撃!にっぽんおそれず“前へ 炎鵬ともに戦う日々』
 土俵を沸かせる“令和の牛若丸”炎鵬の知られざる物語が明らかに。

〇2008(平成20)年放送『スポーツ大陸 激突 朝青龍と白鵬」
 横綱在位6年目の朝青龍とわずか5場所目の若き横綱・白鵬が火花を散らす。

【新撮予定】歴代最多44回の優勝を誇る横綱・白鵬と小兵の炎鵬が本場所再開への思いを語る

NHKが映像でカバーできる相撲史はすなわち「テレビ相撲史」なので、栃若からクローズアップしていくのは納得。そして、大相撲の今とこれからが見える展望を放送してほしかったので、第3週は多少それに近いものを感じられるので悪くはない。

しかし、せっかくライバル構図を基軸に歴史を振り返っているのに、輪湖も曙貴もなく、2週目は放送時間も70分しかなく、全体的にショボい印象を受けた。

それだけに、ABEMAにはお兄ちゃんが出演していることもあって、平成一桁年代の大相撲を厚めに振り返ってほしいと思った。

第2週のABEMAはその期待になかなか応えてくれたと思う。若花田の初土俵映像を流すなど、時代の立役者である本人からいろいろなエピソードが放たれていた。この日は初土俵の映像を惜しみなく公開しており、リモートゲスト出演の大栄翔、隠岐の海、鶴竜3人の初土俵映像も本人が同時に視聴する形で放送された。ここに相撲協会広報部の本気を見る。

協会広報部は現役関取全員の初土俵映像を保管していると思われる。つまり、Abemaが企画力で広報部に揺さぶりをかければレアな映像をどんどん引き出せる可能性があるのだ。第2週もAbemaは今後に光明が見える放送だった。

一方、第2週のNHK。過去の映像まんま垂れ流しであることに、TLのファンからも不満が流れていた。

評価できたのは冒頭の照ノ富士インタビューくらいか。
両膝のケガ、糖尿病、腎臓結石、C型肝炎で大関から序二段に陥落し、それらと戦いながら約2年半ぶりに幕内の土俵に帰ってくる力士の今の声を取り上げてくれたのはありがたかった。

ほかは正直、特筆する点はなかった。

第3週のAbemaのリモートインタビューではなかなか刺激的なマッチアップがあった。花田虎上氏と絶縁状態にある光司さんを元師匠に持つ貴景勝の初顔対談があったのだ。

勝手に見ている側が緊張していたが、関係性をほじくるワケでもなく、穏やかに番組は進行した。しかし、こうしたなにげない一歩が、案外侮れない一歩になることもある(とAbemaの煽りは嫌いなクセに安い煽りをしてみる)

3週分の放送を見て、Abemaは求められている役割をしっかり果たしたと感じた。TOP5の取組の選び方に首を傾げる部分もあったが、新旧のさまざまな名力士を紹介する形容詞と考えれば、初心者が興味を広げるきっかけ作りとしては間違っていなかったと思う。

首を傾げる部分もあるからこそ新鮮味を持って楽しめたこともたしか。もう一点よかった点をつけ加えるとすれば、一見フランクに思えるAbemaの方が、現役力士に対するリスペクトを感じたのである。

Abemaの大相撲中継はまだ始まって2年少々。まだ揺籃期と言っていい段階だと思うが、今後ののびしろを十分に感じた3週の放送だった。

一方のNHKは3週目も特筆する点はなく、強いて言えばNHK専属解説の北の富士が、今後の展望として若手力士の琴勝峰や豊昇龍、納谷などに触れたところは良かった。

そして、ラストは大相撲中継でおなじみのエンディングテーマ、THE千秋楽が流れたのだが、映像の編集にたっぷり時間をかけられるからか、めちゃくちゃかっこいい作りになっていた

テレビ桟敷の相撲ファンとしては、このエンディングがあるだけで条件反射的に「終わりよければすべてよし」となってしまい、冷静な判断が難しくなってしまう。なので、少し冷却期間を置いてからAbemaとNHKの特番を評価をしてみようと思っていた。その矢先、

NHKがラジオ第一で「大相撲を愛する皆さんに贈るラジオ~力士たちの今~」と「〃~大相撲のこれから~」なる番組を放送すると発表。

放送時間は6月20日(土)午後2:05~午後3:55と、五月場所のスケジュールから2週間も遅れているが、七月場所を楽しみにしているファンに向けた内容なので、遅れたのに先回りしたような印象操作を感じる。

まあ、それはさておき本来の五月場所期間中にテレビで放送してほしかったような内容なので、喜んで拝聴した。そして、番組後半では私の投稿したコメントがラジオで読み上げられる。その内容は別エントリでアップしているのでリンクを参照していただきたいのだが、

自分のラジオネームが相撲実況担当のアナウンサーに読み上げられ、その内容について元横綱稀勢の里の荒磯親方や、ナイツ塙さんに取り上げてもらっておいて、冷静なAbema VS NHKのジャッジなどできるワケがない。

こうなったら別にそんな対立構図で物事を考えなくてもいいのでは?どちらもよかっためでたしめでたしで良い気がしたが、時間が経つと出来事を忘れてしまう中年としては今回の顛末はやはりまとめておきたいと思い、ラジオ放送の翌日からnoteに記事を書き始めた。

ただ、前述の通り評価ポイントを「気合」に置いていた自分としては、若干Abemaをアゲる形で、締めくくるつもりでいた。

そんな折、NHKからまさかの追撃が

毎回ワンテーマで大相撲の魅力を深~く掘り下げるスポーツ娯楽番組が新登場! らしい。この発表に私は完全にノックアウトされてしまった。なぜなら、

2014年、つまり6年前からこのような番組の登場を心待ちにしていたからだ。上手投げのみで50分語りつくす、そして豪華な出演者たち。番組を見る前から気合が伝わってくる。NHKの本気ここに極まれり(大相撲どすこい研というタイトルだけどうにかならんかと思ってるけど)

番組内容については、今回は割愛するが、特別場所のラインナップで不満が上がっていた輪湖と貴乃花の穴もちゃっかりカバーするなど抜け目がなかった。


さてさて、この大相撲どすこい研を見終えたうえで、当初夏場所中止でNHKに対して抱いていた3つのモヤモヤ

①NHKは過去に大相撲中継を中止したことがある(不祥事が原因とはいえ)

②現在は大相撲人気が回復し、AbemaTVや協会公式Youtubeチャンネルなど、NHK以外で大相撲を発信するチャンネルができたが、独占状態ではなくなったことに起因する変化に自覚的か不明

③とはいえNHKには圧倒的な歴史の蓄積、ラジオから数えて92年の大相撲中継の伝統と実績があるが、それ自体を表現する体力が不足している可能性

は中止発表から2か月半を経て、見事に解消されました。何よりこれからのNHK大相撲中継に期待する自分がいます。特別場所の時点では準備が十分に整っていなかったかもしれませんが、「このままでは終われない」と感じたスタッフの方がいたのだと思います。その心意気が嬉しく、テンション高く7月場所を迎えられるのは本当にありがたいです。

それと、今回この記事ではほぼスルーでしたが、相撲協会は自身のYoutubeチャンネルを持っていて、この自粛期間中も定期的に配信を行っていました。7月場所中も親方が国技館から連日放送するそうです。
私は自粛期間中の配信をほぼ見ていなかったので詳細を書くことはできませんが、協会広報部は自ら発信する活動をどんどん強化しています。

NHKもAbemaも協会あっての放送なので、Youtubeチャンネルも含め潰し合う関係にはないとは思いますが、互いに刺激しあって相撲ファン人口の裾野を広げてほしいと思います。私自身はNHK派ですが、今はチャンネルを選べる時代です。自由化バンザイ

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