【詩】さようならの風
こんなに明るくて
こんなに優しい風なのに
この風は、さようならの風
わたしは風に吹かれて
さようなら
さようなら
さようなら
と、つぶやき続ける
飛ばされたさよならは
風船のように高い空まで浮かび上がって
ソーダの泡のように
ぴちぴち音をたてて消えてしまった
わたしはだれとさよならしたのだろう?
何とさよならしたのだろう
今にわかるよ
いつまでもわからないよ
木洩れ日がわたしをからかって笑う
すぐに分かるわ
虹色のかき氷を食べれば。
わたしはそういって
風から離れた
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