note村の1日 第5話【春弦サビ小説】
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壁の鳩時計が鳴った。
「パパヤ♫パパヤ♫パパ…」
へんな音だ。
しかしそれを聞いたミモザは手にしていた紅茶茶碗をガチャリと置いた。
「忘れてた!あの人が…あの人が ” 夜の船で帰ります、桜餅をたくさん買って帰ります " って…」
つぶやきながらエプロンを取り、サコッシュを肩に掛けると駆け出して行ってしまった。
残された人々は途方に暮れて顔を見合わせる。
「夜の船って言ったよね?」
スズムラが檸檬ちゃんを抱っこしたままつぶやく。
「今、まだ明るいし…」
「あの人って誰でしょう?」
BRILLIANTが思案気な顔をする。
「ヒントは鳩時計だ!パパヤ♫と鳴いたのだから”くえす”くんだろう」
玄関から入ってきたつる師匠がそのままナチュラルに話に加わる。
「でも、"桜餅"って言ってたから理生さんか歩行者bさんの可能性もありますよ」
名探偵ぶったにゃんくしーが床からつぶやく。
うーん…みんなは一縷の望みをかけてPJを見るがやはり眠っているのだった。
「まあいいじゃないか。そのうち戻ってくるでしょう。
それより私の海での話を聞いてください。
さっきみなさんを歓迎するための魚を釣りに、灯台から続く突堤に行ったのです。
そこで不思議なことが起こりました。
海が、波が起こるたびに桜色に変わり、おどろいてみていると波間から美しい人魚たちが現れ、それぞれ名を名乗り、歌を歌い始めたのです…」
*挿入曲↓変更しました(2024.5.15)
「で?その人魚たちの名はなんと?」
床からやっと毛が乾いたにゃんくしーが問いかけると
「なんだか餡とかchiyoとか聞こえたような…」
「それは!」
そこでまた扉をばーんと開けて入ってきた人物が猛烈な勢いで話に加わる。
「あ、見据茶先生ではありませんか」
のんびり言ったつる師匠の胸ぐらをつかむ勢いで見据茶は
「その桜色の海に現れる人魚たちには驚きの伝説があるのを知らないのか?その人魚たちに出会うと…」
眠っているPJの瞼が微かに動いたのに誰も気づかなかった。
(続く)
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こちらのリレー小説は、『春弦サビ小説』の企画に参加しています↓
『note村の1日』に可愛いテーマ曲ができました🙌