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【専門家に聞いてみた】性暴力の定義ってなんだろう。被害に遭ったあと、頼れる場所はあるの?

「性犯罪はなんとなくイメージできるけれど、性暴力や性被害ってどこまでのことを指すんだろう」と考えたことはありますか?

内閣府のホームページでは、「性暴力」を「望まない性的行為のすべて」と定義しています。例えば恋人同士であったとしても、片方が望まないセックスは「性暴力」です。

「痴漢」や「レイプ」など名前の付いた性暴力でなかったとしても、あなたが同意していない性的な行いは「性暴力」として認識しても良いのです。

「性暴力」の定義について、弁護士の川本先生はこうお話ししてくれました。

 刑法上の強制性交等罪や、痴漢・盗撮などの迷惑防止条例違反で、警察で立件されていれば、「性犯罪」に当たると言っていいでしょう。露出狂に遭うなど、直接身体に触れられていなくても構いません。
 しかし、被害者が性犯罪に遭ったと主張しても、警察が「本当は、同意していたんじゃないの?」「気の毒だけど、証拠がないから…」と取り合ってくれないケースもあります。
 たとえ刑事事件にならなかったとしても、被害者の心の傷はケアされるべきですし、伊藤詩織さんのケースのように民事裁判で損害賠償請求をする道も残っています。

上記にもあるように、仮に刑事裁判に持ち込めなかったとしても、あなたの中にある“性暴力に遭ったという事実”が変わることはありません。きっとこの文章を読んでいる方の中にも、その事実を抱えたまま苦しみを背負っている方もいると思います。

しかし多くの人たちが、「どこでケアをしてくれるのか」「どこに駆け込めば良いのか」について知るきっかけがありません。そこで私たちは、“性暴力に遭った際に頼ることの出来る機関”について、mimosas専門家チームのおふたりにインタビューをしました。

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性暴力に遭ったときに頼れる機関はある?

病で倒れた時には119番、事件に巻き込まれた時は110番。

きっとこれらの情報は、小さい時に教えてもらったものかもしれません。

では、もしあなたが性暴力に遭ってしまったら。あなたの身の回りの人たちが性暴力に遭ってしまったら。あなたは「○○に助けを求める」という明確な情報を持っているでしょうか。

以前の記事でも書いたように、性暴力というものは、実は私たちが思っているよりも身近なところに存在しています。だからこそ、例え当事者ではなかったとしても、「性暴力に遭ったら○○に助けを求める」という情報は広く周知されるべきなのです。

そこでまずは、mimosas専門家チームである弁護士の川本先生にお話を伺いました。

性被害に遭ったときは、ワンストップ支援センターに電話をしてください。

ワンストップ支援センターは、状況やニーズに応じて、警察・産婦人科医・都道府県の住居支援、そして精神科医・弁護士などの専門家を、コーディネートする機関です。

現在では、全ての都道府県にあります。センターと連携する産婦人科を受診すると、レイプの証拠保全とアフターピルの処方をしてもらうことができます。

先に警察に駆け込んだ場合も、警察からワンストップ支援センターを紹介してもらえます。また、裁判を起こすかどうか迷ったとしても、証拠は保全されています。

都道府県から、医療費・相談費用の助成が出ることもありますので、居住地・勤務地・事件発生地など、自分や事件に関係がある地域のワンストップ支援センターをお勧めします。

上記にもある通り、ワンストップ支援センターとはそれぞれの都道府県に置かれている、いわば「色々な分野の専門家が集まっているセンター」です。性暴力に遭った直後に混乱をしていたとしても、対応の専門性が高いため、安心して相談することができます。

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具体的にはどんなことをしてくれるのでしょうか?

たとえばレイプの場合、事件直後に「証拠を残す」「72時間以内にアフターピルを処方してもらうこと」が必要になります。

警察に連絡をする必要がありますし、弁護士に相談したくなるかもしれません。

犯人に自宅を知られている場合には、住む場所を確保する必要もあります。『事件はもう終わった』と頭の中では思っても、眠れなかったり、身体の大きな人や物音に怯えてしまう等、こころの傷に悩む場合もあります。

「どんなケースであったとしても、ワンストップ支援センターはカバーできるので、是非連絡してみてください。」と、川本先生はお話ししてくれました。

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また、mimosas専門家チームである臨床心理士/公認心理師のみなみ先生はこう答えてくれました。

『#8103』の電話番号は各都道府県警察の性犯罪被害相談電話窓口につながります。『ハートさん』と覚えておきましょう。

また、川本先生もお話しされているように、都道府県ごとに性被害に関する"ワンストップ支援センター"というものが設置されており、産婦人科医療やカウンセリング、法律相談などの専門機関と連携しています。

自分の住んでいる都道府県のワンストップ支援センターに
一度連絡してみましょう。

その他に、精神科や産婦人科の病院やクリニック、学校のスクールカウンセラーや養護教諭(保健室の先生)に相談することもできます。どの機関もどの人も、あなたのお話を聞いて一緒に考えてくれるはずです。

病で倒れた時は119番、犯罪に巻き込まれた時は110番、そして性暴力に遭った時はワンストップ支援センターか『#8103 』(ハートさん)に電話……とても分かりやすいですね。

都道府県のワンストップ支援センターの電話番号は、こちらから飛ぶことができるので、一度確認をしてみてください。

川本先生やみなみ先生が上記でお話ししてくださったことについては、mimosasのInstagramの方にも詳しく載っています。

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あなたがもし「今まで1度も性暴力に遭ったことがない」と感じていたとしても、Instagramの方に記載されている画像を保存してもらえたら嬉しいです。ここから飛べます。)

また、もう既にしんどさを抱えている方にも、私たちからのメッセージが届くことを願っています。


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2021/4/29
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