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及川賢一さんに会ってみた(前編)

八王子市議さんに会ってお話しを伺うシリーズ。

1回目の今回お話しをうかがったのは、2011年から八王子市議で現在4期目を務められている及川賢一さん(無所属)です。


◆市議になったのは「まちおこし」×「社会貢献」を実現するため

及川さんは、市議会議員だけでなくNPO法人AKITENの代表としてアートやデザインを活かした八王子の地域活性化に取り組んでいらっしゃいます。AKITENは、空きテナントを活用することでそのエリアの良さを引き出そうというプロジェクトです。

及川さん、実は「政治家でいることにあまり固執していない」とおっしゃっていたのが印象的でした。そもそも及川さんが無所属で市議会議員になろうと思ったのは、ご自身の取り組みでもある「まちおこし」×「社会貢献」を進めやすくするためだといいます。…なにやら私たちが思っている「政治家」像とずいぶん違う…?

市議4期目の及川さんは、大学院でメディア論を学んだのち経営学修士号をとり、経営コンサルティングを仕事としていましたが、「まちおこし」×「社会貢献」を進めるにあたり、行政が動くのを待つのではなく、まずは民間でやってみて成功モデルを作り、プロジェクトの型を作ってしまおうと、AKITENの代表として数々のプロジェクトに取り組んでいます。そこで見えてきた課題や市民から直接聞いた声を議会に届け、市議として提案しているのだとか。

また、八王子市以外の自治体のプロジェクトにも関わったり、講演活動を通してAKITENで培ったノウハウを伝えるなど、その方面での活躍は「第7回まちづくり法人国土交通大臣表彰」で『国土交通大臣賞』という形にも表れています。知らなかった!

及川さんの問題意識の1つとして、今後八王子市の人口減少と少子高齢化に伴う生産者人口比率の低下により、市の財政状況がより厳しくなっていくことを挙げています。そのような課題を、市民の力と行政を橋渡ししながら解決していく方法として、5つのコンセプトに基づいた政策を提案しています。

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具体例としては、空き店舗の活用(まちおこし)に際して、たとえば障がいのある方々と空き店舗をつなげるときに、2階以上の建物にはエレベーター、廊下の幅は140㎝以上などの東京都のバリアフリー条例がネックとなっていました。身体に不自由がない利用者の施設にも条例が適用されるため、市街地に空きテナントがあるにもかかわらず、予算や設備の都合で施設を作れる場所が限られてしまい、離れた場所に障がいのある方々の居場所を作らざるを得なかったそうです。

そこで及川さんは市議会で問題提起し、市の担当者の尽力があって、八王子市は東京都で唯一、建築物バリアフリー条例を一部緩和し、空き家、空きテナントを活用した福祉施設の設置が促進されたのだそうです。さらりとお話されていたけど、これってけっこうすごいことでは…?

ほかにもAKITEN発の「まちおこし」は農業や織物など、八王子ならではの産業や地域性を活かし、デザイナーや美大生と連携するなどデザイン性の高い様々な取り組みを行っています。及川さんの関わるプロジェクトの冊子やチラシは、どれもオシャレなものばかり。皆さんも目にしたことがあるかもしれません。

というわけで前半は及川さんの取り組みを聞き、後半は八王子ミモザプロジェクトとしてジェンダーにまつわる質問などもさせていただきました。


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