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情報活用能力基本5+1_Vol761

情報活用力を高めるために、「いかに読まないか」が大切であると学んだ。
しかし、その前に、大切なことがあった。

「読むスピードを速くする」ことだ。

「いかに読まないか」と「いかに速く読むか」は矛盾しているようだけど、そうではない。
「速く読むことができる」から、必要でない情報を判断することができるのだ。

〔引用〕___________________

たとえば、1冊、2冊読んだ程度では情報活用の能力はさほど増えない。だが、それが100冊になり、1000冊、2000冊となっていくと、2000冊読んでいる人の2001冊目は、10冊読んだ人の11冊目に読む1冊よりはスピードが速く、なおかつ吸収力も高くなる。それだけ、情報活用の技が磨かれたのだ。

1万冊こなしている人は、1万一冊目にナルト15分か20分もあれば内容をだいたい説明できるようになっているはずだ。それはなぜか。たくさんの本を読むことを通じて、結果的に速読法を身につけていくからだ。

私は、速読とは目を速く動かすことではなく、理解力を増すということだと思っている。
「『読む・書く・話す』を一瞬でモノにする技術」(斎藤 孝 大和書房)
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理解力が増したとはどういう状態なのか?
①本の要約を言うことができる
②引用したい一文、だれかと話をするときに使うことができる。
*参考 「『読む・書く・話す』を一瞬でモノにする技術」(斎藤 孝 大和書房)

これは、なかなか難しい。
毎日、本を読み、ダイアリーを発信している。
しかし、次々に読んだ内容を忘れている。
確かに、繰り返し繰り返し読んだ本は、内容を覚えているだけでなく、引用したい一文を使って誰かに話すことができる。繰り返し話す中で、様々な事象の見え方も変わってくる。確かに、その知識が自分のものとなっている気がする。
一方、忘れてしまった本については、意識的に活用することが難しい。
こんな私に斎藤孝氏の厳しい一言

〔引用〕___________________
情報を鵜呑み、丸呑みにして、使うときもそのままアウトプットする。これでは、情報を活用したということはできない。もちろん、ろくに覚えておらず、再生することもできないようでは、話にもならないが。取り入れた情報がしっかり自分のものになったかどうかは、その情報を自分の言葉に置き換えて人に伝えられるかどうかでわかる。
「『読む・書く・話す』を一瞬でモノにする技術」(斎藤 孝 大和書房)
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「話にもならない」・・・ズーン。


ここまでの学びをまとめる。
情報活用能力を高めるためには、少なくとも、以下5つの力が必要だ。

①正しく読む力
②速くスラスラ読む力
③キーワードを見つける力
④要約する力
⑤引用したい一文を使って誰かに話す力

情報過多の時代だからこそ次の力も必要だ。
⑥入力しない情報を見極める力

ああ、①〜⑥って、向山型国語で学んだ指導内容だ!

〔引用〕___________________

十分に読めるようになった後は、いきなり結論である。

「この文章の要点となる文章」を一文だけさがし出せ

これもずっと後になって「理科系の作文技術」(木下是雄)の中で「トピック・センテンス」とやらの指導であること、このようなことを教えるのが海の向こうの文章指導のポイントであることを知った。
私は、「文章を読んだら何を言っているのか要点を正確につかまえられること」が第1だと考えてきた。これが文の指導の基本であって、後の細かいことは枝葉である。枝葉をごちゃごちゃ教えるより、幹をしっかり教えてことだと信じていたのである。

その次は、全体を要約させる。

「”楽しい国語”授業の法則」(向山洋一 学芸みらい)
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PISAの調査において、国立教育政策研究所は次のような分析をしている
「◆読解力の問題で、日本の生徒の正答率が比較的低かった問題には、テキストから情報を探し出 す問題や、テキストの質と信ぴょう性を評価する問題などがあった。 ◆読解力の自由記述形式の問題において、自分の考えを他者に伝わるように根拠を示して説明 することに、引き続き、課題がある。 」

こららの課題解決と①〜⑤も深く関係している。
情報があふれている時代だからこそ、情報活用能力を高めていきたい。