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観たのか寝たのか

 10時にかみさんのケアマネが交替になるということで新旧ケアマネさんが挨拶にやってきた。11時、吉田春美さんの入院する大分医療センターに着替えやらの荷物の入替えに行く。退院予定は5月18日だそうだ。

 生協スーパーのお惣菜コーナーで家族の昼飯を買い込んで帰って、大急ぎでかき込んで、Zoom環境が整っているシェアハウスに行き、難病患者会のZoomミーティングに15分だけ参加、ほぼ自己紹介だけで慌ただしく退出。

 大慌てで次の会場のアイネスに向かう。ここでは「伊方原発をとめる大分裁判の会」が主催するドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」(井上淳一監督)を観るのだ。https://daichiwo.wordpress.com/

 会場には10分前に入って、机のある席に座って、時間まで持って来た本を開く。開園時間になり主催者の挨拶があり会場が暗くなる。覚えているのはここまで、次に気が付いた時には、日に焼けたおじさんがとても深刻な表情で、日に焼けたお母さんの隣で、子供たちに向かって、いい土を作ることが農家の使命なもに、そのいい土は汚染されてしまって、それでも野菜を出荷してしまったことの自責の念を抱えていることを話していた。また意識が遠のいた。

 次に目を覚ました時には、子供たちが話していた。樽川さんが答える。お母さんも答える。福島原発から65キロの農地が写され、その中に伐採された木々の切り株がある。お父さんが自死を選んだ場所だと言う。国の原発再稼働に憤る。何も学んでいない。今も原発事故は終わっていない。むむ、断片的な映像を寄せ集めて、ここまでのストーリーをジグゾーパズルのように組み合わせようとすると、また意識が遠のく。

 大音量の歌で目を覚ます。フラワーカンパニーが「日々のあぶく」を歌っている。https://www.youtube.com/watch?v=BJhjVLtR7lA

11人の若者のオープニングとは違うそれぞれの表情、笑顔で見送る樽川さん親子の表情、田植え機で苗を植える樽川さん。エンドロールが流れる。しっかりと目が覚めた。

 しまった、いい映画だったんだ。何でいきなり寝てしまうかな。主催者がこの後、5分の休憩を挟んで、時間のある人は一緒にこの映画のこと原発のことを語り合いましょうと言う。いやいや、残りたいけど、とんだ失態です。イビキなぞかいてご迷惑をおかけしたのではないでしょうかと心で詫びながら、せめてパンフレットを買ってお先に失礼させて頂いた。

 そして、帰ってパンフレットやらネットの評価やらで見落とした情報を補足、なんとやっぱりいい映画だったんだ。もう一度、観てもいいくらいというか、しっかり起きて観んかいと叱られそうないい映画だわ。まあ疲れていたんだろう。こんなこともあるさ。20220514

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