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危うい不揮発メモリー

 今日は田浦からビンディングを付けて引き足を意識しながらの通勤ライド。こうして自転車を漕いでいると、何かに触発されるように、ふっと浮かんで来る言葉や思いがある。次はこのことで作文を書こうと思って、ゆらゆらと揺れて零れ落ちないように気を付けて頭の中に置いて職場まで走る。さて、忘れないうちに書き留めておこうとパソコンに向かうと、あれっ忘れているではないか。何か書き出したいとことがあったと思っていたことだけが残っている。そんなことがよくある。
 本を読んでいてもそうだ。読んでいる途中にも物語のどこかの言葉に反応して浮かんで来る言葉や思い、キリのいいところまで読み進めてからメモでもしようと、そのまま読書を続行してしまうと、本を閉じる時にはしっかり忘れている。さっき浮かんだのは何だったろう。本を開いて浮かんだあたりまでページを戻ってみても何も思い出してはくれない。
 忘れてしまった言葉や思いの記憶たちは、数日後に同じ状況になると、また湧いて来ることがあって、おー来た来たと思って、そのままにして走り続けたり読み続けてしまうと、デジャブでも起きたのかと思う程に忘れてしまう。
 そんなことを何度か繰り返す中で、取りこぼした記憶の幾つかは、何か別のことを書いてる時に、ダルマさんが転んだで振り返った時に、チラッと動いたような感じで罠にでも掛かったようにキャッチできる時もある。そうして運よく残った記憶から書き起こした作文の一つがこれなのかも知れない。
20220609

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