見出し画像

親父の付き添い

 立夏の雨、朝から車は渋滞気味、下道を避けて高速で実家て待つ父親を迎えに行く。実家に着くなり、保険証にお薬手帳に紹介状など準備万端で助手席に乗り込んで来る。いざ、アルメイダ病院に突入したのが9時少し前のこと。手指消毒に検温、総合受付から紹介状受付、診察受付と指示通りに回って、心電図が終わり、簡単な問診があって、血液検査の窓口にカルテを出して待つこと1時間半、渋滞は車だけではなかった。

 右往左往する患者のルツボと化した待合空間を見渡しながら父親曰はく、ここは爺さんと婆さんばかりかと、89歳のあんたもなかなかの爺さんなんだけそな。血液検査が終わり、造影剤でのCT検査とレントゲンの順番が10人待ち、ここでも1時間くらい待つ。懐かしい知り合いに2人も会った。ここで会うということは先方も元気でないところがあるらしい。少々お太りの体形だ。聞くまでもないから、こちらから血圧と糖尿あたりだろうと言うと当ってしまう。なかなかのヤバさらしい。

 最後は、担当医からのCT画像を見ながらの病状説明、大腸がんでこんな具合だから切った方がいいから、直ぐに入院して手術しましょうとのこと、父親より先にお願いしますと即答、親父いいよなと意思確認、おっおうと返事を貰う。最後に入院までの薬の調整やら入院から手術までの必要な物や流れの説明を受けて、病院を出たのが13時半、ほぼ4時間半の滞在だった。本は沢山読めたけど、腹が減った。

 父親と一緒に餃子の王将で定食を食べる。私はやっと食べたけど、父親はなんとペロリと完食してしまった。弱った大腸は持ち応えてくれるのかい。この分じゃ、手術もへっちゃらで乗り越えそうだ。でも待てよ、我が家は母親も癌だったから、そうか間違いなく癌家系ということか、何を期をつければいいんだろう。酒もやらない、タバコも止めた。そうかガン保険に入ってればいいのか。20220511

ここで頂く幾ばくかの支援が、アマチュア雑文家になる為のモチベーションになります。